2026年8月29日土曜日

ロンドン サザンベルグレイヴィア(Southern Belgravia)- その1

ベルグレイヴィア地区のノーザングレイヴィアとサザングレイヴィアの境にある
イートンスクエアガーデンズ(Eaton Square Gardens)(その1)
<筆者撮影>


アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)の長編第2作目で、かつ、トマス・ベレズフォード(Thomas Beresford - 愛称:トミー(Tommy))とプルーデンス・カウリー(Prudence Cowley - 愛称:タペンス(Tuppence))の記念すべきシリーズ第1作目に該る「秘密機関(The Secret Adversary → 2025年7月20日 / 10月1日付ブログで紹介済)」(1922年)は、英国の海運会社であるキュナードライン(Cunard Line)が所有する当時世界最大の旅客船で、米国ニューヨーク(New York)から英国リヴァプール(Liverpool)へと向かっていたルシタニア号(RMS Lusitania → 2025年7月22日 / 7月23日付ブログで紹介済)が、1915年5月7日の午後2時、アイルランド(Ireland)沖15㎞ の地点で、ドイツ帝国海軍(Imperial Germany Navy)の潜水艦 Uボート(U-boat)から2発の魚雷攻撃を受けて、沈没したところから、その物語が始まる。


2015年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「秘密機関」の
ペーパーバック版の表紙
(Cover design : 
HarperCollinsPublishers Ltd. /
Agatha Christie Ltd. 2015
)


第一次世界大戦(1914年ー1918年)が終わり、世界が復興へと向かう中、ロンドンの地下鉄ドーヴァーストリート駅(Dover Street Tube Station → 2025年7月30日 / 8月5日付ブログで紹介済)のドーヴァーストリート(Dover Street → 2025年7月28日 / 7月29日付ブログで紹介済)出口において、昔馴染みのトミーとタペンスは、偶然出くわした。


ロンドンの地下鉄ドーヴァーストリート駅のドーヴァーストリート出口があった
ドーヴァーストリート5−7番地(5-7 Dover Street
→ 2025年8月5日付ブログで紹介済)の建物外観
<筆者撮影>


二人は、お互いに戦後の就職難に悩まされていた。トミーの方は、大戦中の1916年に負傷しており、一方、タペンスの方は、大戦中ずーっと、ボランティアとして、様々な形で働いていたのである。


HarperCollins Publishers 社から2008年に出ている
アガサ・クリスティー作「秘密機関」のグラフィックノベル版
(→ 2023年8月1日 / 8月14日 / 8月16日 / 8月21日付ブログで紹介済)
-
第一次世界大戦後、タペンスこと、プルーデンス・カウリーと
トミーこと、トマス・ベレズフォードの2人は、
ロンドンの地下鉄ドーヴァーストリート駅のドーヴァーストリート出口において、数年ぶりに再会する。


久々の再会を果たしたトミーとタペンスは、ドーヴァーストリートを下って、ピカデリー通り(Piccadilly → 2025年7月31日付ブログで紹介済)へと向かう。



ドーヴァーストリート5−7番地の建物の右側には、現在、パブが建っている。
画面奥で左右に延びる通りが、ピカデリー通り。
<筆者撮影>


ピカデリー通り -
画面中央奥に見える建物が、ホテル「リッツ ロンドン」。
<筆者撮影>


カフェ「リオンズ(Lyons)」に腰を落ち着けた2人は、お互いの近況を語り合う。

日々のお金に困っていたトミーとタペンスは、「青年冒険家商会(The Young Adventurers, Ltd.)」を設立して、2人で報酬を獲得する術を話し合った。

その際、トミーは、タペンスに対して、「今日、通りで2人の男性がジェーン・フィン(Jane Finn)について話しているのを耳にした。」と言う少し変わったことを告げる。


地下鉄ピカデリーサーカス駅の
ベイカールーラインが停まるプラットフォームの壁にある駅表示
<筆者撮影>


翌日の昼12時に、地下鉄ピカデリーサーカス駅(Piccadilly Circus Tube Station → 2026年8月12日 / 8月23日付ブログで紹介済)で待ち合わせて、「青年冒険家商会」の内容を更に詰めることを約束した2人は、カフェ「リオンズ」を出る。


タペンスと別れた後、トミーが散策する予定だったホテル「リッツ ロンドン」 -
ピカデリー通りを間に挟んで、通りの反対側から見上げたところ。
<筆者撮影>


トミーは、ホテル「リッツ ロンドン(The Ritz London → 2025年7月2日 / 7月14日付ブログで紹介済)」辺りまで、ブラブラと散策するつもりだった。一方、タペンスの方は、サザンベルグレイヴィア(Southern Belgravia)の寄宿寮(hostel)へ真っ直ぐに帰ることにした。


ベルグレイヴィア地区のノーザングレイヴィアとサザングレイヴィアの境にある
イートンスクエアガーデンズ(その2)
<筆者撮影>


The two young people went off in opposite directions. Tuppence’s hostel was situated in what was charitably called Southern Belgravia. For reasons of economy she did no take a bus.


二人は別れて反対方向に歩きだした。タペンスが泊まっているユースホステルは、ロンドン市内の高級住宅地であるサザン・ベルグレーヴィアにあった。倹約するために、バスに乗らないことにする。

(嵯峨 静江訳)


ベルグレイヴィア地区のサザングレイヴィア内にある
チェスタースクエアガーデンズ(Chester Square Gardens)(その1)
<筆者撮影>


タペンスが住む寄宿寮が所在したサザンベルグレイヴィアは、ロンドンの中心部であるシティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)の高級住宅街ベルグレイヴィア地区(Belgravia)の南側に該る。


ベルグレイヴィア地区のサザングレイヴィア内にある
チェスタースクエアガーデンズ(その2)
<筆者撮影>


ベルグレイヴィア地区は、以下の通りに囲まれている。


*北側:ナイツブリッジ通り(Knightsbridge)- 東側の地下鉄ハイドパークコーナー駅(Hyde Park Corner Tube Station → 2015年6月14日付ブログで紹介済)と西側の地下鉄ナイツブリッジ駅(Knightsbridge Tube Station)を結ぶ通り


*東側:グローヴナープレイス通り(Grosvenor Place)+ロウワーグローヴナープレイス通り(Lower Grosvenor Place)+バッキンガムパレスロード(Buckingham Palace Road)- 北側の地下鉄ハイドパークコーナー駅と南側の地下鉄ヴィクトリア駅(Victoria Tube Station → 2017年7月2日付ブログで紹介済)を結ぶ通り


*南側:ピムリコロード(Pimlico Road)


*西側:スローンストリート(Sloane Street)+ロウワースローンストリート(Lower Sloane Street)


「Nicholson - Super Scale - London Atlas」から
ベルグレイヴィア地区の南側の地図を抜粋。


ベルグレイヴィア地区の南側に該るサザンベルグレイヴィアは、以下の通りに囲まれた場所を指しているものと思われる。


*北側:クリーヴデンプレイス(Cliveden Place)+イートンゲイト(Eaton Gate)+イートンスクエア(Eaton Square)+ホウバートプレイス(Hobart Place)


*東側:ロウワーグローヴナープレイス通り+バッキンガムパレスロード


*南側:ピムリコロード


*西側:ロウワースローンストリート



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