2023年7月31日月曜日

ジョン・シンガー・サージェント作「マクベス夫人を演じるエレン・テリー」(Ellen Terry as Lady Macbeth painted by John Singer Sargent)- その1

テイト・ブリテン美術館で購入した
ジョン・シンガー・サージェント作
「マクベス夫人を演じるエレン・テリー」

(1889年)
Oil paint on canvas
221 cm x 114.3 cm
Purchased by Sir Joseph Duveen in 1906


英国のヨーク(York)出身の作家で、フリーランスの編集者でもあるティム・メージャー(Tim Major)が2021年に発表した「シャーロック・ホームズ / 背中合わせの殺人(Sherlock Holmes / The Back to Front Murder → 2023年7月11日 / 7月13日付ブログで紹介済)」において、National Gallery of British Art <テイト・ブリテン美術館(Tate Britain → 2018年2月18日付ブログで紹介済)>に展示されている絵画で、「two young girls in nightgowns lighting paper lanterns in an overgrown garden」と説明されているのは、実在のもので、米国人の画家であるジョン・シンガー・サージェント(John Singer Sargent:1856年ー1925年 → 2023年7月28日付ブログで紹介済)が描いた油絵の「カーネーション、リリー、リリー、ローズ(Carnation, Lily, Lily, Rose → 2023年7月15日付ブログで紹介済)」(1885年-1886年)である。


テイト・ブリテン美術館で購入した
ジョン・シンガー・サージェント作
「カーネーション、リリー、リリー、ローズ」
(1885年ー1886年)
Oil paint on canvas
174 cm x 153,7 cm
Presented by the Trustees of the Chantrey in 1887


ジョン・シンガー・サージェントは、イングランドの劇作家 / 詩人であるウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare:1564年ー1616年 → 2023年5月19日付ブログで紹介済)作の悲劇「マクベス(Macbeth → 2023年7月30日付ブログで紹介済)」(1606年)をテーマにした絵画も描いているので、今回、紹介したい。

それは、油絵の「マクベス夫人を演じるエレン・テリー(Ellen Terry as Lady Macbeth)」(1889年)である。


ライシアム劇場の建物正面を見上げたところ


ジョン・シンガー・サージェントは、1888年12月29日に、ライシアム劇場(Lyceum Theatre → 2014年7月12日付ブログで紹介済)において初演された「マクベス」を観劇した。その際、主役のマクベス(Macbeth)を演じたのは、シェイクスピア俳優のサー・ヘンリー・アーヴィング(Sir Henry Irving:1838年ー1905年)で、マクベス夫人(Lady Macbeth)を演じたのが、英国の舞台女優であるアリス・エレン・テリー(Alice Ellen Terry:1847年ー1928年)であった。


ポートレートギャラリー(Portrait Gallery)の横の広場に設置されている
サー・ヘンリー・アーヴィングのブロンズ像



観劇した「マクベス」に感銘を受けたジョン・シンガー・サージェントは、早速、アリス・エレン・テリーをモデルにして、絵画の制作に入った。それが、「マクベス夫人を演じるエレン・テリー」なのである。


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