テイト・ブリテン美術館で購入した ジョン・シンガー・サージェント作 「マクベス夫人を演じるエレン・テリー」 (1889年) Oil paint on canvas 221 cm x 114.3 cm Purchased by Sir Joseph Duveen in 1906 |
英国のヨーク(York)出身の作家で、フリーランスの編集者でもあるティム・メージャー(Tim Major)が2021年に発表した「シャーロック・ホームズ / 背中合わせの殺人(Sherlock Holmes / The Back to Front Murder → 2023年7月11日 / 7月13日付ブログで紹介済)」において、National Gallery of British Art <テイト・ブリテン美術館(Tate Britain → 2018年2月18日付ブログで紹介済)>に展示されている絵画で、「two young girls in nightgowns lighting paper lanterns in an overgrown garden」と説明されているのは、実在のもので、米国人の画家であるジョン・シンガー・サージェント(John Singer Sargent:1856年ー1925年 → 2023年7月28日付ブログで紹介済)が描いた油絵の「カーネーション、リリー、リリー、ローズ(Carnation, Lily, Lily, Rose → 2023年7月15日付ブログで紹介済)」(1885年-1886年)である。
テイト・ブリテン美術館で購入した ジョン・シンガー・サージェント作 「カーネーション、リリー、リリー、ローズ」 (1885年ー1886年) Oil paint on canvas 174 cm x 153,7 cm Presented by the Trustees of the Chantrey in 1887 |
ジョン・シンガー・サージェントは、イングランドの劇作家 / 詩人であるウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare:1564年ー1616年 → 2023年5月19日付ブログで紹介済)作の悲劇「マクベス(Macbeth → 2023年7月30日付ブログで紹介済)」(1606年)をテーマにした絵画も描いているので、今回、紹介したい。
それは、油絵の「マクベス夫人を演じるエレン・テリー(Ellen Terry as Lady Macbeth)」(1889年)である。
ライシアム劇場の建物正面を見上げたところ |
ジョン・シンガー・サージェントは、1888年12月29日に、ライシアム劇場(Lyceum Theatre → 2014年7月12日付ブログで紹介済)において初演された「マクベス」を観劇した。その際、主役のマクベス(Macbeth)を演じたのは、シェイクスピア俳優のサー・ヘンリー・アーヴィング(Sir Henry Irving:1838年ー1905年)で、マクベス夫人(Lady Macbeth)を演じたのが、英国の舞台女優であるアリス・エレン・テリー(Alice Ellen Terry:1847年ー1928年)であった。
ポートレートギャラリー(Portrait Gallery)の横の広場に設置されている サー・ヘンリー・アーヴィングのブロンズ像 |
観劇した「マクベス」に感銘を受けたジョン・シンガー・サージェントは、早速、アリス・エレン・テリーをモデルにして、絵画の制作に入った。それが、「マクベス夫人を演じるエレン・テリー」なのである。
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