2023年7月12日水曜日

ライオンのたてがみ / サイアネア・カピラータ(Lion’s mane jellyfish / Cyanea capillata)

英国の Bonnier Books UK(本社:スウェーデン)から
2022年に発行された「Oceanarium Postcards」
(Curated by Teagan White and Loveday Trinick)
のうちの1枚で、
「ライオンタテガミクラゲ」が単独で描かれている。


シャーロック・ホームズが、「ザ・ゲイブルズ(The Gables)」と言う職業訓練学校を経営しているハロルド・スタックハースト(Harold Stackhurst)とサセックス州警察(Sussex Constabulary)のバードル警部(Inspector Bardle)を連れて、海岸へと向かい、1週間前にフィッツロイ・マクファースン(Fitzroy McPherson)青年を殺害し、今回、(ハロルド・スタックハーストが経営している職業訓練学校の数学講師である)イアン・マードック(Ian Murdoch)の命を奪いかけた真犯人として指摘したのは、「ライオンタテガミクラゲ(Lion’s mane jellyfish)」/ 「サイアネアクラゲ(Cyanea jellyfish)」と呼ばれる鉢虫鋼旗口クラゲ目ユウレイクラゲ科ユウレイクラゲ属に属するクラゲで、学名は「サイアネア・カピラータ(Cyanea capillata)」となっている。

ライオンのたてがみのような赤銅色の触手を有していることが、「ライオンタテガミクラゲ」と呼ばれる所以である。


英国の Bonnier Books UK(本社:スウェーデン)から
2022年に発行された「Oceanarium Postcards」
(Curated by Teagan White and Loveday Trinick)
のうちの1枚で、
「ライオンタテガミクラゲ」が上段の真ん中に描かれている。

「ライオンタテガミクラゲ」は、巨大なクラゲで、傘の直径は2m程に達する。

1870年に米国マサチューセッツ州において確認された今まで最大の個体は、傘の直径2.3mで、触手の先端まで37mあった。

「ライオンタテガミクラゲ」は、英国の西岸、南西部、そして、南部の海岸でよく見かけられる。

また、日本では、北海道から三陸沿岸等の寒冷海域において、生息が確認されている。なお、日本においては、「ライオンタテガミクラゲ」よりも、「キタユウレイクラゲ」の名前がよく使用されている。


「ライオンタテガミクラゲ」の体色は、黄色から濃橙色で、若い頃は淡い体色であるが、年齢を経るに連れて、体色が濃くなっていく。


「ライオンタテガミクラゲ」に刺されると、身体中に激痛が走り、場合によっては、病院で治療を受ける必要がある。


ホームズがハロルド・スタックハーストとバードル警部に語ったところでは、「フィッツロイ・マクファースンの死体が、海岸ではなく、水中で見つかったのであれば、直ぐに真犯人が判ったのだが…」と、自らの失態を恥じるのであった。


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