今回は、イングランドの劇作家 / 詩人であるウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare:1564年ー1616年)作の喜劇「夏の夜の夢(A Midsummer Night’s Dream)」(1595年ー1596年)を題材にしたバレエ作品について、紹介したい。
それは、英国ロイヤルバレエ団(The Royal Ballet)が1964年に初演した「ザ・ドリーム(The Dream)」である。
ロイヤルオペラハウスにおいて行われた 英国ロイヤルバレエ団による「ザ・ドリーム」が演目に含まれたプログラムの表紙 (筆者がロイヤルオペラハウスにおいて購入) |
「ザ・ドリーム」は、ウィリアム・シェイクスピアの生誕400周年を記念して、英国ロイヤルバレエ団が新しいバレエ作品を企画したもので、
音楽:ヤーコプ・ルートヴィヒ・フェーリクス・メンデルスゾーン・バトルディ(Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy:1809年ー1847年 / ドイツ・ロマン派の作曲家、指揮者、ピアニスト、オルガニスト)
振付:サー・フレデリック・ウィリアム・マランダイン・アシュトン(Sir Frederick William Malladaine Ashton:1904年ー1988年 / 英国のバレエダンサー、振付家)
の下、1964年4月2日に、ロイヤルオペラハウス(Royal Opera House → 2015年8月29日付ブログで紹介済)において、「ザ・ドリーム」と言うバレエ作品として、英国ロイヤルバレエ団によって初演された。
ボウストリート(Bow Street)の南側から見たロイヤルオペラハウス |
「ザ・ドリーム」の場合、主要な役は、以下の4人と言える。
・ティターニア(Titania):妖精の女王
・オーベロン(Oberon):妖精の王
・パック(Puck):悪戯好きの妖精
・ニック・ボトム(Nick Bottom):職工
妖精の王オーベロンを踊るアンソニー・ダウエル(画面奥の人物)と 妖精の女王ティターニアを踊るアントワネット・シブリー(画面手前の人物) <「ザ・ドリーム」が演目に含まれた 英国ロイヤルバレエ団のプログラムから抜粋> |
「ザ・ドリーム」初演の際、当時、若手ダンサーだったアントワネット・シブリー(Antoinette Sibley:1939年ー / 英国のバレエダンサー)が妖精の女王ティターニアを、また、アンソニー・ジェイムズ・ダウエル(Anthony James Dowell:1943年ー / 英国のバレエダンサー)が妖精の王オーベロンを演じている。
妖精の女王ティターニアを踊るリーン・ベンジャミン(Leanne Banjamin:1964年ー) <「ザ・ドリーム」が演目に含まれた英国ロイヤルバレエ団のプログラムから抜粋> - リーン・ベンジャミンは、オーストラリア出身のバレエダンサーで、 英国ロイヤルバレエ団の元プリンシパル。 |
なお、振付家のサー・フレデリック・アシュトンは、1963年から1970年にかけて、英国ロイヤルバレエ団の芸術監督を務めている。
また、アンソニー・ダウエルも、1986年から2001年までの15年間、英国ロイヤルバレエ団の芸術監督を務めた。
アントワネット・シブリーの場合、1991年にロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス(Royal Academy of Dance)の総裁に就任し、同年に英国ロイヤルバレエ団の客員コーチとなった後、2000年から英国ロイヤルバレエ団理事会の会長を務めている。
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