英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2021年に出ているジグソーパズル「ドラキュラの世界(The World of Dracula)」のイラスト内には、アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカー(Bram Stoker)こと、エイブラハム・ストーカー(Abraham Stoker:1847年ー1912年)が1897年に発表したゴシック小説 / ホラー小説「吸血鬼ドラキュラ(Dracula → 2017年12月24日 / 12月26日付ブログで紹介済)」の物語に関して、基本的に、左下から左上へ、そして、右上へと進み、最終的には、右下で完結するように、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。
<ドラキュラ城での出来事(In the Castle)>
今回は、「その3」となる。
(14)
ジョナサン・ハーカーは、なんとかして、助けを求める手紙を英国へと送ろうとしたが、 ドラキュラ伯爵に差し止められてしまう。 |
英国南西部デヴォン州(Devon)の州都エクセター(Exeter)で弁護士事務所を営むピーター・ホーキンズ(Peter Hawkins)の代理として、新人事務弁護士(solicitor)であるジョナサン・ハーカー(Jonathan Harker)は、ロンドン近郊にあるカーファックス屋敷(Carfax)を購入したいと依頼して来たドラキュラ伯爵(Count Dracula)を訪ねるために、トランシルヴァニア(Transylvania)にあるドラキュラ城(Castle Dracula)へやって来た。
ジョナサン・ハーカーは、ドラキュラ城における不可解な出来事に、次第に不安を感じるようになってきた。彼が見たところ、ドラキュラ城には、ドラキュラ伯爵しか居住していないようで、彼の召使い達が誰も見当たらないことだった。
ドラキュラ伯爵からの指示で、何故か、ドラキュラ城に1ヶ月間滞在することになったジョナサン・ハーカーは、一人でドラキュラ城内の探検を続ける。しかしながら、どの部屋のドアも、閉ざされた上に、鍵がかかっており、内へ入ることができなかった。更に、自分を除くと、人っ子一人見かけなかった。
ドラキュラ城が牢獄(prison)で、自分が囚人(prisoner)のように感じたジョナサン・ハーカーは、助けを求める手紙を、なんとか英国へと送ろうと試みたが、彼が英国へ送ろうとした手紙は、何故か、ドラキュラ伯爵の手に落ちていた。ジョナサン・ハーカーの手紙を手にしたドラキュラ伯爵は、彼を責めるとともに、手紙を焼き捨ててしまったのである。
2017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された 「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 - ドラキュラ城から英国へと、助けを求める手紙を送ろうとした ジョナサン・ハーカーであったが、 何故か、ドラキュラ伯爵に見つかってしまった。 |
ドラキュラ城内の探検を続けるジョナサン・ハーカーは、ある日、 地下の礼拝堂において、棺桶内に眠るドラキュラ城を発見したのである。 |
ドラキュラ城から逃げ出すことも、また、英国への連絡手段も断たれたジョナサン・ハーカーは、途方に暮れた。
ドラキュラ城内の探検を続けるジョナサン・ハーカーは、地下の納骨堂において、棺桶の中で眠っているドラキュラ伯爵を発見したのである。ジョナサン・ハーカーが調べたところ、棺桶内で眠るドラキュラ伯爵には、心臓も動いておらず、脈拍もない上に、呼吸もしていないようだった。それにもかかわらず、
ドラキュラ伯爵の身体はあたたかく、生きているみたいだ。
ドラキュラ伯爵が「アンデッド(undead)」であることが判ったジョナサン・ハーカーは、恐怖に怯えるのであった。
2017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された 「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 - 地下の礼拝堂の棺桶内で眠るドラキュラ伯爵は、 心臓も動いておらず、脈拍もない上に、呼吸もしていなかった。 ドラキュラ伯爵は、「アンデッド」だったのである。 |
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