サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)作「孤独な自転車乗り(The Solitary Cyclist → 2022年12月11日 / 12月21日および2023年1月5日 / 1月8日付ブログで紹介済)」は、シャーロック・ホームズシリーズの短編小説56作のうち、28番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1904年1月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー(Collier’s Weekly)」の1903年12月号に掲載された。
また、同作品は、1905年に発行されたホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」(1905年)に収録された。
本作品は、英国のグラナダテレビ(Granada Television Limited)が制作した「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1984年ー1994年)において、TV ドラマとして映像化された。具体的には、第1シリーズ(The Adventures of Sherlock Holmes)の第4エピソード(通算では第4話)として、英国では、1984年5月15日に放映されている。
配役は、以下の通り。
(1)シャーロック・ホームズ → ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett:1933年ー1995年)
(2)ジョン・ワトスン → デイヴィッド・バーク(David Burke:1934年ー)
(3)ヴァイオレット・スミス(Violet Smith:今回の事件の依頼人)→ Barbara Wilshere
(4)ボブ・カラザース(Bob Carruthers:チルタン屋敷(Chiltern Grange)の持ち主で、ヴァイオレット・スミス嬢の雇い主)→ John Castle
(5)ジャック・ウッドリー(Jack Woodley:カラザース氏の友人)→ Michael Siberry
(6)ウィリアムスン(Williamson:チャーリントンホール(Charlington Hall)の借り主である牧師)→ Ellis Dale
(7)サラ・カラザー(Sarah Carruthers:カラザース氏の娘)→ Sarah Altchison
(8)ピーター(Peter:チルタン屋敷の馬丁)→ Simon Bleackley
(9)ディクスン夫人(Mrs. Dixon:チルタン屋敷の家政婦)→ Penny Gowling
(10)氏名不明(Landlord:ファーナム駅(Farham Station)近くにあるパブのオーナー)→ Stafford Gordon
(11)ハドスン夫人(Mrs. Hudson:ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の家主)→ Rosalie Williams
グラナダ TV 版「孤独な自転車乗り」の登場人物は、基本的に、コナン・ドイルの原作通りである。
コナン・ドイルの原作上、カラザース氏の娘について、10歳であることは記載されているが、名前に関しては、言及されていない。
グラナダ TV 版において、名前も設定され、ヴァイオレット・スミス嬢が、彼女に対して、実際に、音楽(ピアノの演奏)を教える場面が加えられている。
グラナダ TV 版「孤独な自転車乗り」は、放送の順番としては、4番目であるが、撮影の順番で言うと、一番最初である。
これは、放送の順番で言うと、一番最初となった「ボヘミアの醜聞(A Scandal in Bohemia)」に比べると、それ程重要ではないエピソードの撮影から始めることにより、ホームズ役のジェレミー・ブレットとワトスン役のデイヴィッド・バークに、お互いの演技に慣れてもらい、「ボヘミアの醜聞」のクオリティーを高めるためであった。
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