サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)が執筆したシャーロック・ホームズシリーズにおいて、パイプを咥えたシャーロック・ホームズの挿絵について、紹介したい。
ジグソーパズル「シャーロック・ホームズの世界(The World of Sherlock Holmes)」において、 クリケット場の芝生の上に、 ホームズのトレードマークである吸い口が大きく曲がったパイプが置かれている。 |
ホームズと言うと、吸い口が大きく曲がった「キャラバッシュ型パイプ(curved pipe)」を咥えているイメージが強い。ただし、この型のパイプは、ホームズが活躍した19世紀には、まだ存在していなかった。そのため、挿絵画家であるシドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)が挿絵で描いている通り、ホームズは、柄が真っ直ぐになったパイプを愛用していた筈である。
キャラバッシュ型パイプは、米国の舞台俳優 / 演出家であるウィリアム・ジレット(William Gillette:1853年ー1937年)が、舞台でホームズを演じる際、舞台上の効果(この型のパイプだと、咥えたままで、台詞を言い易い)から考案されたもので、その後、この型のパイプが、ホームズのトレードマークとなったのである。
(1)「ボヘミアの醜聞(A Scandal in Bohemia)」
英国で出版された「ストランドマガジン」 1891年7月号に掲載された挿絵 - ボヘミア国王に依頼され、 シャーロック・ホームズは、 酔いどれ馬丁(drunken-looking groom)に変装して、 アイリーン・アドラーが住むブライオニーロッジを調べた後、 セントジョンズウッド地区から戻って来た。 挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年) |
「ボヘミアの醜聞」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、最初(1番目)に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1891年7月号に掲載された。
同作品は、1892年に発行されたホームズシリーズの第1短編集「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」に収録されている。
(2)「赤毛組合(The Red-Headed League → 2022年9月25日 / 10月9日 / 10月11日 / 10月16日付ブログで紹介済)」
「赤毛組合」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、2番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン」の1891年8月号にに掲載された。
同作品は、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険」(1892年)に収録されている。
(3)「唇のねじれた男(The Man with the Twisted Lip)」
英国で出版された「ストランドマガジン」 1891年12月号に掲載された挿絵 - シャーロック・ホームズは、古いイバラのパイプを咥えると、 ボンヤリとした目で天井の隅をじっと見つめながら、 徹夜で考え事を続けた。 挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年) |
「唇のねじれた男」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、6番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン」の1891年12月号に掲載された。
同作品は、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険」(1892年)に収録されている。
(4)「独身の貴族(The Noble Bachelor)」
「独身の貴族」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、10番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン」の1892年4月号に掲載された。
同作品は、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険」(1892年)に収録されている。
スコットランドヤードのレストレード警部が、 セント・サイモン卿夫人(Lady St. Simon)の遺体を捜索するために浚ったサーペンタイン湖は、 ハイドパーク(Hyde Park → 2015年3月14日付ブログで紹介済)と ケンジントンガーデンズ(Kensington Gardens)を二つに分けている湖である。 |
(5)「ぶな屋敷(The Copper Beeches → 2022年7月31日 / 8月15日 / 8月21日 / 8月25日付ブログで紹介済))」
英国で出版された「ストランドマガジン」 1892年6月号に掲載された挿絵 - ベイカーストリート221B(221B Baker Street)において、 シャーロック・ホームズは、ジョン・H・ワトスンに対して、 「最近、自分のところに持ち込まれる依頼の質が落ちた。」と嘆く。 画面左側の人物がホームズで、画面右側の人物がワトスン。 挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年) |
同作品は、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険」(1892年)に収録されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿