英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2021年に出ているジグソーパズル「ドラキュラの世界(The World of Dracula)」のイラスト内には、アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカー(Bram Stoker)こと、エイブラハム・ストーカー(Abraham Stoker:1847年ー1912年)が1897年に発表したゴシック小説 / ホラー小説「吸血鬼ドラキュラ(Dracula → 2017年12月24日 / 12月26日付ブログで紹介済)」の物語に関して、基本的に、左下から左上へ、そして、右上へと進み、最終的には、右下で完結するように、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。
<ウィットビーにて(In Whitby)>
今回は、「その2」となる。
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ミナ・マレーの友人であるルーシー・ウェステンラは、 深夜、夢遊病で彷徨い歩いている際、 ウィットビー寺院の墓地において、ドラキュラ伯爵に襲われて、 血を吸われてしまった。 |
トランシルヴァニア(Transylvania)にあるドラキュラ城(Castle Dracula)に囚われの身となっているジョナサン・ハーカー(Jonathan Harker)の婚約者であるウィルへルミナ・マレー(Wilhelmina Murray - 愛称:ミナ(Mina))は、彼からの便りが全くないため、彼の身を案じていた。
一方、彼女の友人であるルーシー・ウェステンラ(Lucy Westenra)は、以下の3人の男性から求婚を受け、
*アーサー・ホルムウッド(Arthur Holmwood):後のゴダルミング卿(Lord Godalming)
*ジャック・セワード(Jack Seward):精神科医(psychiatrist)
*クウィンシー・モリス(Quincey Morris):米国テキサス州の大地主
最終的に、アーサー・ホルムウッドの求婚を受け入れた。
2017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された 「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 - 深夜、夢遊病で彷徨い歩いていたルーシー・ウェステンラが、 ウィットビー寺院の墓地において、 ドラキュラ伯爵に襲われる場面が描かれている。 画面左側の人物が、ミナ・マレーで、 画面右側の人物が、ルーシー・ウェステンラ。 |
深夜、ルーシー・ウェステンラが夢遊病(somnambulism / sleepwalking)により彷徨い歩いていた際、ウィットビー寺院(Whitby Abbey)の墓地において、彼女はドラキュラ伯爵に遭遇し、血を吸われ、彼の魔手に下ってしまったのである。
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ドラキュラ伯爵に血を吸われて、大量の血液を失ったルーシー・ウェステンラに対して、 ヴァン・ヘルシング教授とルーシーの婚約者であるアーサー・ホルムウッドが、輸血を行う。 画面左側から、アーサー・ホルムウッド、ルーシー・ウェステンラ、 そして、ヴァン・ヘルシング教授。 |
日に日に衰弱するルーシー・ウェステンラの体調を心配した婚約者であるアーサー・ホルムウッドは、引き続き、友人のままでいてくれるジャック・セワード医師に相談する。
ルーシー・ウェステンラを診察したジャック・セワード医師は、彼女が大量の血液を失っていること、また、彼女の首筋に何か不明な傷跡があること等、説明がつかないことが多いため、自分の恩師であるアムステルダム大学のエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授(Professor Abraham Van Helsing)に連絡をとり、アムステルダムから呼び寄せた。
ジャック・セワード医師の要請を受けて、ロンドンへとやって来たヴァン・ヘルシング教授は、ルーシー・ウェステンラを診察した後、彼女への輸血(blood transfusion)を行うが、残念ながら、功を奏さず、数日後には、亡くなってしまう。
ルーシー・ウェステンラが亡くなった原因について、ヴァン・ヘルシング教授は、アーサー・ホルムウッドやジャック・セワード医師達に対し、吸血鬼(vampire)の存在を説明するのであった。
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