英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2021年に出ているジグソーパズル「ドラキュラの世界(The World of Dracula)」のイラスト内には、アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカー(Bram Stoker)こと、エイブラハム・ストーカー(Abraham Stoker:1847年ー1912年)が1897年に発表したゴシック小説 / ホラー小説「吸血鬼ドラキュラ(Dracula → 2017年12月24日 / 12月26日付ブログで紹介済)」の物語に関して、基本的に、左下から左上へ、そして、右上へと進み、最終的には、右下で完結するように、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。
<ロンドンにて(In London)>
今回は、「その2」となる。
(25)
ドラキュラ伯爵に襲われて亡くなったルーシー・ウェステンラは、 不死の吸血鬼として復活すると、 ハムステッドヒースにおいて、子供達に襲いかかると、 血を吸い、彼らを衰弱させる事件を引き起こしたのである。 |
エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授(Professor Abraham Van Helsing)達は、晩から夜にかけて、ハムステッドヒース(Hampstead Heath → 2015年4月25日付ブログで紹介済)にて、子供達が白衣の女性に襲われる事件がを聞きつける。謎の女性に襲われた子供達は、首筋に鼠か、あるいは、子犬に咬まれたような傷痕があることに加えて、非常に衰弱した状態で戻って来たのである。
ハムステッドヒース入口に立つ標識 |
ハムステッドヒースに倒れている灌木 |
ヴァン・ヘルシング教授達が、アーサー・ホルムウッド(Arthur Holmwood)の婚約者で、ウィットビー(Whitby)でドラキュラ伯爵(Count Dracula)に襲われて亡くなったルーシー・ウェステンラ(Lucy Westenra)を埋葬した棺を開けてみたところ、不思議なことに、棺内に彼女の遺体はなかった。
2017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された 「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 - ロンドンへと向かうエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授は、 ハムステッドヒースにおいて、子供達が白衣の女性に襲われる事件に関する新聞記事を目にする。 |
ヴァン・ヘルシング教授達が調べた結果、ドラキュラ伯爵に襲われて亡くなったルーシー・ウェステンラが、吸血鬼(vampire)と化して復活し、夜に棺から抜け出すと、ハムステッドヒースにおいて、子供達を襲い、彼らの血を吸っていたことが判明する。
(26)
棺の中で眠るルーシー・ウェステンラの心臓に杭を打ち込むヴァン・ヘルシング教授達。 画面左側から、時計回りに、アーサー・ホルムウッド、エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授、 クウィンシー・モリス、そして、ジャック・セワード医師。 |
ヴァン・ヘルシング教授とアーサー・ホルムウッドは、ルーシー・ウェステンラの元求婚者であるジャック・セワード医師(Dr. John Seward)とクウィンシー・モリス(Quincey Morris)の2人に協力を求めると、彼女が眠る墓地へと向かった。
ハイゲート墓地(Highgate Cemetery → 2018年11月4日 / 11月11日付ブログで紹介済)の エジプト街(Egyptian Avenue)の入口 |
ハイゲート墓地のレバンン回廊(Circle of Lebanon) |
ヴァン・ヘルシング教授の指示に従って、ジャック・セワード医師とクウィンシー・モリスの2人が見守る中、アーサー・ホルムウッドは、柩の中で眠るルーシー・ウェステンラの遺体の心臓に向けて、杭を打ち込んだ。
これで、ドラキュラ伯爵により、不死(un-dead state)の吸血鬼にされたルーシー・ウェステンラは、本当の永遠の眠りについてたのである。
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