2022年8月13日土曜日

コナン・ドイル作「空き家の冒険」<英国 TV 版>(The Empty House by Conan Doyle ) - その1

コナン・ドイルの原作において、
ハイドパークへの散策に出かけたジョン・H・ワトスンは、
メイヌース伯爵の次男である青年貴族ロナルド・アデアが
殺害された事件現場(パークレーン427番地)に立ち寄った際、
人混みの中で、本蒐集家と思われる背中が曲がった老人に
うっかりぶつかってしまい、
老人が持っていた本を数冊地面に落としてしまう。
一方、グラナダ TV版においては、
青年貴族ロナルド・アデアの検死法廷が開かれた
City of Westminster Coroners Court に
警察医(police surgeon)として出席したジョン・H・ワトスンが、
階段を降りて来る際に、
階段の上に座り込んでいた
本蒐集家と思われる背中が曲がった老人に
うっかりぶつかってしまい、
老人が持っていた本を数冊地面に落としてしまうという場面に変更されている。


サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)作「空き家の冒険(The Empty House → 2022年5月27日 / 7月1日 / 7月10日 / 7月17日 / 7月24日 / 7月29日 / 8月3日 / 8月6日付ブログで紹介済)」は、シャーロック・ホームズシリーズの短編小説56作のうち、25番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1903年10月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー (Collier’s Weekly)」の1903年9月26日号に掲載された。

そして、同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」(1905年)に収録された。


本作品は、英国のグラナダテレビ(Granada Television Limited)が制作した「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1984年ー1994年)において、TV ドラマとして映像化された。具体的には、第3シリーズ(The Return of Sherlock Holmes)の第1エピソード(通算では第14話)として、英国では、1986年に放映されている。


配役は、以下の通り。


(1)シャーロック・ホームズ → ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett:1933年ー1995年)

(2)ジョン・ワトスン → エドワード・ハードウィック(Edward Hardwicke:1932年ー2011年)


第1シリーズ / 第2シリーズの「The Adventures of Sherlock Holmes」では、デイヴィッド・バーク(David Burke:1934年ー)がジョン・ワトスンを演じていたが、第3シリーズからは、エドワード・ハードウィックへと交代し、2代目ジョン・ワトスンとして、彼が最終シリーズまで演じている。


(3)ジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)→ Eric Porter

(4)セバスチャン・モラン大佐(Colonel Sebastian Moran)→ Patrick Allen

(5)検死法廷の検死官(coroner)→ James Bree

(6)レストレード警部(Inspector Lestrade)→ Colin Jeavons

(7)サー・ジョン・ハーディー(Sir John Hardy:青年貴族ロナルド・アデアのカードゲーム仲間)→ Richard Bebb

(8)マレー氏(Mr. Murray:青年貴族ロナルド・アデアのカードゲーム仲間)→ Robert Addie

(9)メイヌース伯爵夫人(The Countess of Maynooth:青年貴族ロナルド・アデアの母親)→ Naomi Buch

(10)青年貴族ロナルド・アデア(The Honourable Ronald Adair)→ Paul Lacoux

(11)ハドスン夫人(Mrs. Hudson)→ Rosalie Williams

(12)アイヴィー(Ivy:ジョン・ワトスンのメイド)→ Elizabeth Ritson

(13)アデア家の執事(Butler)→ Roger Rowland

(14)警察官(Policeman)→ John Palmer


画面上、クラブにおいて、青年貴族ロナルド・アデアやセバスチャン・モラン大佐と一緒に、カードゲームを行ったメンバー達、メイヌース伯爵夫人と一緒に、青年貴族ロナルド・アデアの死体を発見した執事や召使い、また、母親であるメイヌース伯爵夫人と一緒に、検死法廷に出席した青年貴族ロナルド・アデアの妹をはじめとする人物が、他にも数多く登場しているが、俳優 / 女優名前はクレジットされていない。


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