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英国のロマン主義の画家であるジョーゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー作 「Admiral van Tromp's Barge at the entrance to the Texel, 1645」(1831年) Oil on canvas / Height : 90.2 cm / Width : 121.9 cm |
米国のペンシルヴェニア州(Pennsylvania)に出生して、英国人のクラリス・クルーヴス(Clarice Cleaves)との結婚後、1932年から1946年にかけて英国のブリストル(Bristol)に居を構えていた米国の推理作家で、「不可能犯罪の巨匠」とも呼ばれているジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr:1906年ー1977年)が1935年に発表した推理小説で、ギディオン・フェル博士(Dr. Gideon Fell)が登場するシリーズ第5作目に該る「死時計(Death-Watch → 2025年4月30日 / 5月4日付ブログで紹介済)」において言及される「サー・ジョン・ソーンズ博物館(Sir John Soane’s Museum)」は、リンカーンズ・イン・フィールズ(Lincoln’s Inn Fileds → 2016年7月3日付ブログで紹介済)に面して建っている博物館で、英国の古典主義を代表する建築家で、1788年にロバート・テイラー(Robert Taylor:1714年ー1788年)の後を継いで、イングランド銀行(Bank of England → 2015年6月21日 / 6月28日付ブログで紹介済)の建築家に就任し、その後、1833年まで45年間にわたり、その任を務めたサー・ジョン・ソーン(Sir John Soane:1753年ー1837年)の邸宅兼スタジオを使用しており、彼が手掛けた建築に関する素描、図面や建築模型、更に、彼が収集した絵画や骨董品等を所蔵している。
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英国の画家であるジョージ・ジョーンズ(George Jones:1786年ー1869年)作 「The Opening of London Bridge, 1831」(1832年) Oil on canvas / Height : 127 cm / Width : 107 cm |
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右側に見えるのは、イングランドの劇作家 / 詩人である ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare:1564年ー1616年) |
サー・ジョン・ソーンの絵画コレクションは、16世紀から19世紀までの油彩、水彩や素描作品から成り立っている。
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ヴェネツィア共和国の景観画家 / 版画家であるジョヴァンニ・アントーニオ・カナレットによる ヴェネツィア風景画を鑑賞する来場者達 |
それらの中には、サー・ジョン・ソーンの友人で、英国のロマン主義の画家でもあったジョーゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner:1775年ー1851年 / 一般的に「J・M・W・ターナー(J. M. W. Turner)」として知られている → 2018年7月1日 / 7月8日 / 7月15日付ブログで紹介済)による油彩画と水彩画、それに、ヴェネツィア共和国の景観画家 / 版画家であるジョヴァンニ・アントーニオ・カナレット(Giovanni antonio Canaletto:1697年ー1768年 → 2023年11月19日 / 11月27日付ブログで紹介済)によるヴェネツィア風景画3点等が含まれている。
サー・ジョン・ソーンのコレクションの大部分を占めるのは、古代エジプト、古代ギリシアや古代ローマの建築物の破片や装飾品等である。
上記の次に来るのが、石細工や石彫を初めとして、ブロンズ作品、テラコッタ、陶磁器、宝石や中世のステンドグラス等である。
それらの中で特筆すべき所蔵品は、古代エジプト第19王朝の第2代ファラオであるセティ1世(Seti I:在位期間 紀元前1294年ー紀元前1279年)の雪花石膏の石棺だと言える。
サー・ジョン・ソーンが自ら「埋葬室」と呼んだ博物館地下の部屋に安置されており、この石棺が自分のコレクションに加えられた際、彼は3日間にわたる祝宴を開催した、とのこと。
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古代エジプト第19王朝の第2代ファラオであるセティ1世の雪花石膏の石棺 |
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博物館内の見学が終わり、売店(→ 出口)へと向かう階段 |

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