デュークスロードの中間辺りから北側を見たところ |
アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)作「エッジウェア卿の死(Lord Edgware Dies → 2025年3月19日 / 3月29日付ブログで紹介済)」(1933年)において、物語の中盤、エルキュール・ポワロとアーサー・ヘイスティングス大尉(Captain Arthur Hastings)が、女芸人であるカーロッタ・アダムズ(Carlotta Adams)の友人であるジュヌヴィエーヴ・ドライヴァー(Genevieve Driver / 愛称:ジェニー(Jenny))が営む帽子店を訪れる。
アガサ・クリスティーの原作上、ジュヌヴィエーヴ・ドライヴァーの帽子店は、ロンドンのモファットストリート(Moffat Street)沿いに所在していると記されている。
アガサ・クリスティーの原作では、このモファットストリートがロンドン市内のどの辺りにあるのかについては、記載されていない。
現在の住所表記上、ロンドン市内には、モファットストリートは存在していないので、架空の住所ではないかと思われる。
デュークスロードの中間辺りから南側を見たところ |
英国の TV 会社 ITV 社による制作の下、「Agatha Christie’s Poirot」の第47話(第7シリーズ)として、2000年1月19日に放映された「エッジウェア卿の死 → 2025年3月24日 / 3月26日 / 3月31日 / 4月1日 / 4月3日 / 4月5日付ブログで紹介済)」の場合、帽子店の撮影は、デュークスロード(Duke's Road → 2016年5月8日付ブログで紹介済)で行われている。
アガサ・クリスティーの原作では、カーロッタ・アダムズの友人の名前は、ジュヌヴィエーヴ・ドライヴァーとなっていたが、TV 版では、何故か、ペニー・ドライヴァー(Penny Driver)に変更されている。
女芸人カーロッタ・アダムズの友人であるペニー・ドライヴァーの帽子店の撮影に使用された デュークスロードの西側に建つ棟 |
ロンドンの中心部にあるロンドン・カムデン区(London Borough of Camden)のセントパンクラス地区(St. Pancras)内にあり、キングスクロス駅(King's Cross Station)/セントパンクラス駅(St. Pancras Station)の前を通って、ユーストン駅(Euston Station → 2015年10月31日付ブログで紹介済)へ向かって西に延びるユーストンロード(Euston Road)を、ユーストン駅の手前で左へ曲がったところにあるのが、デュークスロードで、それ程長い通りではない。
ポワロシリーズの撮影に使用された棟は、現在、 オフィスや住居(上階)等に使用されている模様 |
セントパンクラス教会(St. Pancras Church of England)、アンバサダーズ ブルームズベリーホテル(Ambassadors Bloomsbury Hotel)や英国医学協会(British Medical Association)等が面しているのは、地下鉄ホルボーン駅(Holborn Tube Station)からユーストン駅へ向かって北上するアッパーウォバーンプレイス(Upper Woburn Place)で、デュークスロードは一本東側に位置しており、オフィスやレストラン等はあるが、日中でもひっそりとした静かな通りである。

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