サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)が執筆したシャーロック・ホームズシリーズにおいて、鹿撃帽(deerstalker)を冠ったシャーロック・ホームズの挿絵について、引き続き、紹介したい。
鹿撃帽は、ホームズのトレードマークとなっているが、コナン・ドイルの原作上、鹿撃帽のことに関しては、言及されていない。
ホームズに鹿撃帽を冠らせたのは、挿絵画家のシドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)による発案で、鹿撃帽を冠ったホームズが初登場するのは、短編4作目の「ボスコム谷の謎(The Boscombe Valley Mystery)」である。
(4)「空き家の冒険(The Empty House)」(挿絵:シドニー・パジェット)
画面左側から、ジョン・H・ワトスン、 そして、ホームズ。 |
同作品は、1905年に発行されたホームズシリーズの第3短編集である「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録された。
セバスチャン・モラン大佐(Colonel Sebastian Moran)に 組み敷かれているのが、ホームズ。 モラン大佐を拳銃で殴ろうとしている画面奥の人物が、ワトスン。 |
画面左側から3番目の人物が、ホームズで、 左側から1番目の人物が、ワトスン、 左側から2番目の人物が、スコットランドヤードのレストレード警部、 そして、2人の警官に捕まえられているのが、 セバスチャン・モラン大佐。 |
(5)「踊る人形(The Dancing Men)」(挿絵:シドニー・パジェット)
画面左側から、ワトスン、ホームズ、そして、駅員。 |
同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録された。
(6)「孤独な自転車乗り(The Solitary Cyclist)」(挿絵:シドニー・パジェット)
パブにおいて、突然殴り掛かってきた ウッドリー氏(Mr. Woodley - 画面手前の右側の人物)と 格闘するホームズ。 |
同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録された。
画面左側から、ジョン・H・ワトスン、 そして、ホームズ。 |
画面左側から、ヴァイオレット・スミス嬢(Miss Violet Smith)、 ウィリアムスン氏(Mr. Williamson)、ウッドリー氏、 カラザース氏(Mr. Carruthers)、そして、ワトスン。 残念ながら、ホームズについては、 鹿撃帽の一部のみが描かれているのみ。 |
画面左側から、ヴァイオレット・スミス嬢、 ウィリアムスン氏、ウッドリー氏、カラザース氏、 ワトスン、そして、ホームズ。 |
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