2023年1月24日火曜日

鹿撃帽を冠ったシャーロック・ホームズ - その2

サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)が執筆したシャーロック・ホームズシリーズにおいて、鹿撃帽(deerstalker)を冠ったシャーロック・ホームズの挿絵について、引き続き、紹介したい。

鹿撃帽は、ホームズのトレードマークとなっているが、コナン・ドイルの原作上、鹿撃帽のことに関しては、言及されていない。

ホームズに鹿撃帽を冠らせたのは、挿絵画家のシドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)による発案で、鹿撃帽を冠ったホームズが初登場するのは、短編4作目の「ボスコム谷の謎(The Boscombe Valley Mystery)」である。


(4)「空き家の冒険(The Empty House)」挿絵:シドニー・パジェット)


画面左側から、ジョン・H・ワトスン、
そして、ホームズ。


「空き家の冒険」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、25番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1903年10月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー(Collier’s Weekly)」の1903年9月26日号に掲載された。
同作品は、1905年に発行されたホームズシリーズの第3短編集である「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録された。


セバスチャン・モラン大佐(Colonel Sebastian Moran)に
組み敷かれているのが、ホームズ。
モラン大佐を拳銃で殴ろうとしている画面奥の人物が、ワトスン。

画面左側から3番目の人物が、ホームズで、
左側から1番目の人物が、ワトスン、
左側から2番目の人物が、スコットランドヤードのレストレード警部、
そして、2人の警官に捕まえられているのが、
セバスチャン・モラン大佐。


(5)「踊る人形(The Dancing Men)」挿絵:シドニー・パジェット)


画面左側から、ワトスン、ホームズ、そして、駅員。


「踊る人形」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、27番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1903年12月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー」の1903年12月5日号に掲載された。
同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録された。


(6)「孤独な自転車乗り(The Solitary Cyclist)」挿絵:シドニー・パジェット)


パブにおいて、突然殴り掛かってきた
ウッドリー氏(Mr. Woodley - 画面手前の右側の人物)と
格闘するホームズ。


「孤独な自転車乗り」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、28番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1904年1月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー」の1903年12月26日号に掲載された。

同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録された。


画面左側から、ジョン・H・ワトスン、
そして、ホームズ。

画面左側から、ヴァイオレット・スミス嬢(Miss Violet Smith)、
ウィリアムスン氏(Mr. Williamson)、ウッドリー氏、
カラザース氏(Mr. Carruthers)、そして、ワトスン。
残念ながら、ホームズについては、
鹿撃帽の一部のみが描かれているのみ。

画面左側から、ヴァイオレット・スミス嬢、
ウィリアムスン氏、ウッドリー氏、カラザース氏、
ワトスン、そして、ホームズ。

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