英国の Laurence King Publishing Group Ltd. から出ている「シャーロック・ホームズの世界(The World of Sherlock Holmes)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているシャーロック・ホームズシリーズに登場する人物や物語の舞台となる建物、また、作者であるサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)本人と彼に関連する人物等、50個にわたる手掛かりについて、今回から順番に紹介していきたい。
なお、本ジグソーパズル内に描かれているロンドンの建物に関して言うと、実際の位置関係とは大きく異なっているので、誤解がないようにお願いしたい。
(1)ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日付ブログで紹介済)
シャーロック・ホームズと ジョン・H・ワトスンが共同生活を送った 「ベイカーストリート221B」が、 ジグソーパズルの中央に位置している。 |
「ベイカーストリート221B」に該る建物には、 以前、住宅金融専門会社のアビー・ナショナル(Abbey National)が入居していたが、 現在は、フラットに建て替えられている。 → 2014年6月22日付ブログで紹介済。 |
(2)シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)
(3)ジョン・H・ワトスン博士(Dr. John H. Watson)
(4)ハドスン夫人(Mrs. Hudson)
「ベイカーストリート221B」の部屋内には、 ホームズ、ワトスンとハドスン夫人が描かれている。 |
「ベイカーストリート221B」の部屋をルーペで拡大した中に、ホームズ、ワトスンとハドスン夫人の3人が見受けられる。
(5)セバスチャン・モラン大佐(Colonel Sebastian Moran)
「ベイカーストリート221B」の前には、 空気銃を持ったセバスチャン・モラン大佐が、 ホームズの命を狙うべく、待ち構えている。 |
挿絵画家であるシドニー・エドワード・パジェット (Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)が描く 「セバスチャン・モラン大佐」。 (「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」 1903年10月号の「空き家の冒険」より) |
(6)マイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)
「ディオゲネスクラブ」が入る建物の横に、 シャーロック・ホームズの実兄である マイクロフト・ホームズが立っている。 |
(7)ディオゲネスクラブ(Diogenes Club)
マイクロフト・ホームズが創設した「ディオゲネスクラブ」 |
(8)クライテリオンバー(Criterion Bar)
セントバーソロミュー病院において同僚だった ワトスンとスタンフォードの二人が 数年ぶりに再会した場所であるクライテリオンバー |
「クライテリオンバー」は、実在の場所で、 ピカデリーサーカス(Piccadilly Circus)内に所在している。 → 2014年6月8日付ブログで紹介済。 |
二次アフガニスタン戦争に軍医として従軍していたワトスンは負傷して、英国のポーツマス(Portsmouth)に帰還した。英国内に親類縁者が全くいないワトスンは、ロンドンにやって来て、ストランド通り(Strand)のホテルに滞在する。だが、英国政府から支給される1日あたり11シリング6ペンスの恩給だけで、ホテルでの滞在を続けていくのは、ワトスンにとって大きな負担となりつつあった。そんな不安を感じつつあったワトスンは、ある日、「クライテリオンバー」で誰かに肩をたたかれた。それは、ワトスンが「聖バーソロミュー病院(St. Bartholomew's Hospital)」に勤務していた際、彼の外科手術助手(dresser)だったスタンフォード青年であった。このスタンフォード青年との再会を通して、ワトスンは聖バーソロミュー病院でシャーロック・ホームズと知り合い、「ベイカーストリート221B」での共同生活につながっていく。「クライテリオンバー」は、「緋色の研究(A Study in Scarlet)」の舞台の一つで、実在の場所である。
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