2022年12月28日水曜日

アガサ・クリスティーの世界<ジグソーパズル>(The World of Agatha Christie )- その3

英国の Orion Publishing Group Ltd. から出ている「アガサ・クリスティーの世界(The World of Agatha Christie)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているアガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)の生涯や彼女が執筆した作品等に関連した90個の手掛かりについて、前回に続き、紹介していきたい。


(10)Kildonan Castle 号(船舶の名前)



大英帝国博覧会(Empire Exhibition)開催のためのミッションを帯びた夫アーチボルド・クリスティー大尉(Captain Archibald Christie:1889年ー1962年)に帯同して、アガサ・クリスティーは、1919年に生まれた娘のロザリンド(Rosalinnd)を母親のクララ・ベーマーに預けると、1922年1月、約10カ月間にわたる世界一周旅行(Grand Tour)へと出発した。まず最初に、彼女達は、Kildonan Castle 号に乗船して、南アフリカへ向かった。


(11)サーフボード



1922年2月に南アフリカに到着したアガサ・クリスティーは、そこでサーフィンを学び、楽しんだ。


(12)お土産(Souvenirs)



南アフリカを訪問した後、彼女達は、ボツワナ(Botswan)、ジンバブエ(Zimbabwe)、そして、ザンビア(Zambia)へ移動して、ザンビアにおいて、キリンのお土産を購入した。


(13)ハワイでのサーフィン



アガサ・クリスティー達は、1922年7月にオーストラリア(Australia)とニュージーランド(New Zealand)を訪問した後、同年8月にハワイ(Hawaii)に到着した。彼女は、ハワイでも、サーフィンを楽しんだ。


(14)ナイアガラの滝(Niagara Falls)



アガサ・クリスティー達は、ハワイの後、カナダへと向かい、ナイアガラの滝を訪れ、最後に、米国のニューヨークを訪問した。


(15)旅行鞄



この世界一周旅行が、アガサ・クリスティーにとって、生涯にわたり、旅行への楽しみを決定付けたのである。


(16)ティザン(Tisanes)



世界一周旅行から戻ったアガサ・クリスティーは、エルキュール・ポワロの長編第2作目に該る「ゴルフ場殺人事件(The Murder on the Link)」を発表する。「ティザン」は、ポワロが好むお茶である。


(17)クレーム・ド・マント(Creme de menthe)



「クレーム・ド・マント」も、エルキュール・ポワロが好む飲み物の一つで、緑色をした薄荷味のリキュールである。


(18)トランプタワー(Card houses)



エルキュール・ポワロは、事件を推理する際、トランプでタワーをつくり、精神を集中させる。


(19)革靴(Patent leather footwear)



エルキュール・ポワロが好んで履く革靴も、90個の手掛かりの一つとして、描かれている。


(20)モーリス・カウリー車(Morris Cowley)



1922年の世界一周旅行でインスピレーションを得たアガサ・クリスティーは、1924年に「茶色の服の男(The Man in the Brown Suit → グラフィックノベル版については、2021年1月18日付ブログで紹介済)」を発表した。この出版により、まとまった収入を得た彼女は、彼女にとって最初の車となるモーリス・カウリー車を購入する。

モーリス社は、1910年にウィリアム・モーリスが自転車製造メーカーとして創業した会社で、創業後、自動車の製造へと向かい、1913年、英国オックスフォード(Oxford)のカウリー(Cowley)に自動車製造工場を建設した。なお、モーリス・カウリー車は、1915年から1935年にかけて製造された車種である。


また、アガサ・クリスティーは、上記のまとまった収入を使って、ロンドン近郊の田園都市であるサニングデール(Sunningdale)の家を購入して、彼女の処女作で、エルキュール・ポワロの長編第1作目でもある「スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affairs at Styles)」に因んで、「スタイルズ荘(Styles)」と命名している。


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