2025年12月8日月曜日

アガサ・クリスティー作「スタイルズ荘の怪事件」<英国 TV ドラマ版>(The Mysterious Affair at Styles by Agatha Christie )- その1

第20話「スタイルズ荘の怪事件」が収録された
エルキュール・ポワロシリーズの DVD コレクション No. 2 の表紙


アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)作「スタイルズ荘の怪事件The Mysterious Affair at Styles → 2023年12月3日 / 12月6日付ブログで紹介済)」(1920年)の TV ドラマ版が、英国の TV 会社 ITV 社による制作の下、「Agatha Christie’s Poirot」の第20話(第2シリーズ)かつアガサ・クリスティー生誕100周年記念スペシャルとして、1990年9月16日に放映されている。英国の俳優であるサー・デヴィッド・スーシェ(Sir David Suchet:1946年ー)が、名探偵エルキュール・ポワロを演じている。ちなみに、日本における最初の放映日は、1990年11月24日である。


2022年に英国の HarperCollins Publishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「スタイルズ荘の怪事件」の
愛蔵版(ハードカバー版)の表紙
(Cover design by Holly Macdonald /
Illustrations by Shutterstock.com) 


英国 TV ドラマ版における主な登場人物(エルキュール・ポワロを除く)と出演者は、以下の通り。


(1)アーサー・ヘイスティングス中尉(Lieutenant Arthur Hastings):Hugh Fraser

(2)ジェイムズ・ジャップ警部(Inspector James Japp):Philip Jackson


ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の右下に設置されているガラスケース内の後列右端に、
スタイルズ荘の模型が置かれている。
<筆者撮影>


(3)エミリー・イングルソープ(Emily Inglethrop / スタイルズ荘(Styles Court)の持ち主):Gilian Barge

(4)アルフレッド・イングルソープ(Alfred Inglethrop / エミリー・イングルソープが再婚した年下の夫):Michael Cronin

(5)ジョン・キャヴェンディッシュ(John Cavendish / エミリー・イングルソープの義理の息子(兄)で、アーサー・ヘイスティングスの旧友):David Rintoul

(6)メアリー・キャヴェンディッシュ(Mary Cavendish / ジョン・キャヴェンディッシュの妻):Beatie Edney

(7)ローレンス・キャヴェンディッシュ(Lawrence Cavendish / エミリー・イングルソープの義理の息子(弟)):Anthony Calf

(8)シンシア・マードック(Cynthia Murdoch / エミリー・イングルソープの友人の孤児で、現在は、彼女の養子になっている。薬剤師として勤務。):Allie Byrne

(9)エヴィー・ハワード(Evie Howard  / エミリー・イングルソープの話相手(住み込みの婦人)):Joanna McCallum

(10)ドーカス(Dorcas / エミリー・イングルソープに忠実なメイド):Lala Lloyd


(11)ウィルキンズ医師(Dr. Wilkins / エミリー・イングルソープの主治医で、毒物のの研究家):Michael Godley

(12)レイクス夫人(Mrs. Raikes / 近所の農場に住む未亡人で、メアリー・キャヴェンディッシュから、夫のジョンと不倫していると疑われている):Penelope Beaumont


アガサ・クリスティーの原作に比べると、英国 TV ドラマ版における登場人物には、以下の違いが見受けられる。


(1)

<原作> 陸軍におけるアーサー・ヘイスティングスの階級については、特に言及されていない。

<英国 TV ドラマ版> 陸軍におけるアーサー・ヘイスティングスの階級に関して、「中尉」となっている。後に、「大尉(Captain)」となると思われる。


(7)

<原作> ローレンス・キャヴェンディッシュは、優れた医師と言う設定になっている。

<英国 TV ドラマ版> ローレンス・キャヴェンディッシュの職業については、特に言及されていない。


(9)

<原作> ミス・ハワードの正式な名前は、エヴリン(Evelyn)となっている。

<英国 TV ドラマ版> 物語を通して、エヴィー(Evie)の愛称で呼ばれている。


アガサ・クリスティーの原作の場合、スタイルズ荘の近くに住む著名な毒理学(toxicologist)で、メアリー・キャヴェンディッシュの友人であるバウアスタイン博士(Dr. Bauerstein)が登場するが、英国 TV ドラマ版の場合、ウィルキンズ医師と役柄が重複するためなのか、割愛されている。


また、アガサ・クリスティーの原作の場合、アルフレッド・イングルソープがストリキニーネ(strychnine)を購入したとされている薬局の店員として、アルバート・メース(Albert Mace)が登場するが、英国 TV ドラマ版の場合、名前に関しては、メース氏(Mr. Mace)とのみ言及されている。


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