2025年2月27日木曜日

アガサ・クリスティー作「ブラックコーヒー」<戯曲版>(Black Coffee by Agatha Christie )- その1

英国の Harper Collins Publishers 社から以前出版されていた
アガサ・クリスティー作エルキュール・ポワロシリーズ
「ブラックコーヒー」のペーパーバック版表紙 -
科学者のサー・クロード・エイモリー(Sir Claud Amory)が研究していた
新しい原子爆発の方程式が盗まれたことに端を発して、
彼が毒殺される事件が発生する。
そのため、当
ペーパーバック版表紙には、
原子モデルが描かれている。


今回は、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)による戯曲「ブラックコーヒー(Black Coffee)」について、紹介したい。

「ブラックコーヒー」の場合、エルキュール・ポワロが探偵役を務め、アーサー・ヘイスティングス大尉(Captain Arthur Hastings)とスコットランドヤードのジャップ警部(Inspector Japp)も登場する。


アガサ・クリスティーは、1929年に戯曲「ブラックコーヒー」を書き始め、1930年にロンドン北西部のスイスコテージ(Swiss Cottage)内に所在するエンバシー劇場(Embassy Theatre)において初演された。

そして、翌年の1931年に、ロンドン市内のセントマーティンズ劇場(St. Martin’s Theatre → 2014年8月10日 / 2015年10月4日付ブログで紹介済)において再演された。


アガサ・クリスティーによる戯曲「ねずみとり(Mousetrap)」のロングラン公演が
行われているセントマーティンズ劇場 -
画面上は、63周年(2015年時点)であるが、
2025年2月27日時点では、73周年を既に達成済で、
同年11月25日には、74周年を迎える。


アガサ・クリスティー作品の戯曲化としては、「アクロイド殺し(The Murder of Roger Ackroyd → 2023年9月25日 / 10月2日付ブログで紹介済)」(1926年)を原作とした「アリバイ(Alibi)」(1928年)が最初であるが、アガサ・クリスティー自身が執筆した戯曲としては、「ブラックコーヒー」が初作品である。


2022年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「アクロイド殺し」の
愛蔵版(ハードカバー版)の表紙
(Cover design by Holly Macdonald /
Illustrations by Shutterstock.com) 


戯曲「ブラックコーヒー」は、1931年に映画化された後、1997年に、クリスティー財団(Christie estate)の許可を得て、オーストラリアのジャーナリスト / 批評家 / 詩人 / 小説家であるチャールズ・トーマス・オズボーン(Charles Thomas Osborne:1927年ー2017年)により小説化されている。


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