英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、昨年(2023年)に発行されたアガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)をテーマにしたトランプの各カードについて、引き続き、紹介したい。
(53)JOKER「アガサ・クリスティー(Agatha Christie)」
最後に、ジョーカーとして登場するのは、アガサ・クリスティーである。
1890年9月15日に、英国デヴォン州(Devon)トーキー(Torquay → 2023年9月1日 / 9月4日付ブログで紹介済)に出生したアガサ・クリスティーは、1920年に発表した「スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affair at Styles)」を以って、推理作家としてデビューした後、1976年1月12日に85歳で亡くなるまでに、長編66作、中短編156作、そして、戯曲15作を執筆、その多くが世界的なベストセラーとなり、「ミステリーの女王」と呼ばれた。
他にも、彼女は、メアリー・ウェストマコット(Mary Westmacott)名義の小説6作、アガサ・クリスティー・マローワン名義の作品2作、およびその他3作も執筆している。
主なシリーズは、以下の通り。
<エルキュール・ポワロ (Hercule Poirot)シリーズ>
長編33作、短編54作および戯曲1作の計88作品に登場。
<ミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)シリーズ>
長編12作と短編20作の計32作品に登場。
<トミー&タペンス(Tommy & Tuppence)シリーズ>
長編4作と短編17作の計21作品に登場。
<バトル警視(Superintendent Battle)シリーズ>
長編5作(ポワロシリーズの1作を含む)の計5作品に登場。
<ジョン・レイス大佐(Colonel John Race)シリーズ>
長編4作(ポワロシリーズの2作を含む)の計5作品に登場。
<ハーリー・クィン(Harley Quin)シリーズ>
短編14作の計14作品に登場。
<パーカー・パイン(Parker Pyne)シリーズ>
短編14作の計14作品に登場。
ノンシリーズ作品の長編「そして誰もいなくなった(And Then There were None)」は、世界中で約1億部を売り上げており、史上最も売れた本の一つとなっている。
また、戯曲「ねずみとり(The Mousetrap → 2015年10月11日付ブログで紹介済)」は、1952年11月25日にロンドン・ウェストエンドのアンバサダーズ劇場(Ambassador's Theatre → 2015年9月27日付bログで紹介済)で初演された後、1974年3月25日にアンバサダーズ劇場から隣りのセントマーティンズ劇場(St, Martin's Theatre → 2014年8月10日 / 2015年10月4日付ブログで紹介済)に上演の舞台が移り、最長不倒のロングラン上演を続けており、2022年には上演70周年を迎えた。
アガサ・クリスティーは、1971年に大英勲章第2位(DBE)に叙されて、「デイム(Dame)・アガサ」となった。
また、彼女は、英国推理作家のクラブである「英国推理クラブ(Detection Club)」の第4代会長を、1957年から1958年にかけて務めている。
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