2025年10月24日金曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その6

ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部は、
ジグソーパズル中央に立つエルキュール・ポワロの右斜め後ろの位置に立っている。

<筆者撮影>

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2023年に発行されている「エルキュール・ポワロの世界(The World of Hercule Poirot)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているエルキュール・ポワロシリーズの登場人物や各作品に関連した112個の手掛かりについて、引き続き、紹介したい。

(5)ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部(Inspector James Harold Japp)

ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部は、ジグソーパズル中央に立つエルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)の右斜め後ろの位置に立っている。頭に帽子を冠り、コートを羽織って、右手をコートのポケットに入れている。

ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の完成形
<筆者撮影>

ジェイムズ・ハロルド・ジャップは、スコットランドヤードの警察官で、初登場作品は、「スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affair at Styles → 2023年12月3日 / 12月6日付ブログで紹介済)」(1920年)。初登場時は、警部(Inspector)だったが、後に、主任警部(Chief Inspector)に昇任している。

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2023年に出ている
「アガサ・クリスティーのトランプ」の1枚である
8 ♠️「ジェイムズ・ジャップ警部」

「スタイルズ荘の怪事件」によると、ジェイムズ・ハロルド・ジャップは、ベルギー警察時代のエルキュール・ポワロ と一緒に、アバークロンビー偽造事件(Abercrombie forgery - 1904年)やアルタラ男爵(Baron Altara)の事件を捜査したことがあると言及されている。

ジェイムズ・ハロルド・ジャップは、頑固で意固地な性格であるため、真相究明と言う点では、ポワロは彼に不満を感じているものの、警察官としての手腕については、高く評価している。彼の方も、ポワロに数々の事件捜査をサポートしてもらっているため、好意的な態度を示している。

ジェイムズ・ハロルド・ジャップには、ウェールズ(Wales)出身の妻が居る。また、草花を愛する一面があり、学名で野草を識別できる程である。

登場作品


<長編>

*「スタイルズ荘の怪事件」(1920年)


英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「スタイルズ荘の怪事件」の
ペーパーバック版の表紙


*「ビッグ4(The Big 4)」(1927年)


英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「ビッグ4」のペーパーバック版の表紙


*「エンドハウスの怪事件(Peril at End House → 2024年7月13日 / 7月21日付ブログで紹介済)」(1932年)


英国の HarperCollins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「エンドハウスの怪事件」の
ペイパーバック版の表紙


*「エッジウェア卿の死(Lord Edgware Dies → 2025年3月29日付ブログで紹介済)」(1933年)


英国の HarperCollins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「エッジウェア卿の死」の
ペーパーバック版の表紙


*「大空の死(Death in the Clouds)」(1935年)

*「ABC 殺人事件(The ABC Murders)」(1935年)


英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「ABC 殺人事件」の
ペーパーバック版の表紙


*「愛国殺人(One, Two, Buckle My Shoe)」(1940年)


英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「愛国殺人」のペーパーバック版の表紙


<短編>

*「戦勝記念舞踏会事件(The Affair at the Victory Ball)」(1923年)

*「グランドメトロポリタンの宝石盗難事件(The Jewel Robbery at the Grand Metropolitan)」(1923年)

*「ダヴンハイム氏の失踪(The Disappearance of Mr Davenheim)」(1923年)

*「プリマス行き急行列車(The Plymouth Express)」(1923年)

*「首相誘拐事件(The Kidnapped Prime Minister)」(1923年)

*「安いフラットの冒険(The Adventure of the Cheap Flat)」(1923年)

*「マースドン荘園の悲劇(The Tragedy at Marsdon Manor)」(1923年)

*「狩人荘の怪事件(The Mystery of Hunter’s Lodge)」(1923年)

*「イタリア貴族殺害事件(The Adventure of the Italian Nobleman)」(1923年)

*「ヴェールをかけた女(The Veiled Lady)」(1923年)

*「マーケットベイジングの謎(The Market Basing Mystery)」(1923年)

*「バグダッド櫃の謎(The Mystery of the Baghdad Crest)」(1932年)

*「厩舎街の殺人(Murder in the Mews)」(1936年)

*「ヒッポリュタの帯(The Girdle of Hyppolita)」(1939年)→ 当該作品から、ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部は、主任警部へ昇任している。

*「グリュオンの牛たち(The Flock of Geryon)」(1940年)

*「ケルベロスの捕獲(The Capture of Cerberus)」(1947年)


<戯曲>

*「ブラックコーヒー(Black Coffee → 2025年2月27日 / 2月28日付ブログで紹介済)」(1930年) 


英国の HarperCollins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「ブラックコーヒー」のペーパーバック版の表紙


上記以外の長編 / 短編において、ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部 / 主任警部の名前だけが言及されているケースもある。


また、ジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部は、トミー(Tommy)とタペンス(Tuppence)シリーズの第1作目に該る「秘密機関(The Secret Adversary → 2025年7月17日 / 7月20日 / 10月1日付ブログで紹介済)」(1922年)において、名前だけ登場している。


                                       

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