![]() |
ホルボーンサーカス内に建つアルバート公(Albert, Prince Consort)のブロンズ像 - アルバート公は、ヴィクトリア女王(Queen Victoria:1819年―1901年 在位期間:1837年ー1901年)の夫君である。 なお、ここがホルボーン通りの東端で、 ホルボーンサーカスから右手(西方面)へと向かって延びている。 |
米国のペンシルヴェニア州(Pennsylvania)に出生して、英国人のクラリス・クルーヴス(Clarice Cleaves)との結婚後、1932年から1946年にかけて英国のブリストル(Bristol)に居を構えていた米国の推理作家で、「不可能犯罪の巨匠」とも呼ばれているジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr:1906年ー1977年)が1935年に発表した推理小説で、ギディオン・フェル博士(Dr. Gideon Fell)が登場するシリーズ第5作目に該る「死時計(Death-Watch → 2025年4月30日 / 5月4日付ブログで紹介済)」は、次のようにして始まる。
「それは九月四日の夜のことであった。(中略)風のそよ吹くひんやりとした夜の十二時ちかく、二人(ギディオン・フェル博士と友人で歴史学者のメルスン教授(Professor Melson))はホルボーン通りを歩いていたのだった。」(吉田 誠一訳)
![]() |
画面手前の通りがチャーターハウスストリート(Charterhouse Street)で、 画面奥の通りがホルボーン高架橋通り。 更に奥に建つ教会のうち、左手が City Temple Church で、 右手が St. Andrew's Church, Holborn。 |
ギディオン・フェル博士とメルスン教授の2人が歩いていたホルボーン通り(Holborn)は、シティー・オブ・ロンドン(City of London → 2018年8月4日 / 8月11日付ブログで紹介済)内に所在する実在の通りである。
![]() |
ホルボーンサーカスの南西の角に建つビル(画面奥の建物)には、 スーパーマーケットを全国的に展開しているセインズベリーズ(Sainsbury's)の本社が入居している。 右手奥へ延びているのが、ホルボーン通り。 |
シティー・オブ・ロンドン内に建つセントポール大聖堂(St. Paul’s Cathedral → 2018年8月18日 / 8月25日付ブログで紹介済)の北側からニューゲートストリート(Newgate Street → 2018年5月19日付ブログで紹介済)が西へと延びている。
![]() |
画面左手奥がニューゲートストリートで、画面中央の交差点を過ぎると、 ホルボーン高架橋通りへと名前を変えて、画面右手前に延びる。 なお、画面奥の建物は、中央刑事裁判所 (Central Criminal Court → 2016年1月17日付ブログで紹介済)である。 |
ニューゲートストリートは、ホルボーン高架橋(Holborn Viaduct → 2018年5月27日 / 6月2日付ブログで紹介済)の上を渡るホルボーン高架橋通り(Holborn Viadct)と言う名前に変わり、更に西へと延びる。
ホルボーン高架橋の全景写真– ホルボーン高架橋の下を潜る通りは、画面奥までがファリンドンロード(Farringdon Road)で、 画面手前からファリンドンストリート(Farringdon Street)へと名前を変える。 |
![]() |
ホルボーン高架橋の上を渡るホルボーン高架橋通りの南側から北側を見たところ - 画面右手奥が東側で、画面左手前が西側に該る。 |
そして、ホルボーンサーカス(Holborn Circus)と呼ばれる環状交差点を過ぎたところで、ホルボーン通りと言う名前に変わる。
セントポール大聖堂の北側から始まるニューゲートストリート、ホルボーン高架橋通り、そして、ホルボーン通りは、全て、シティー・オブ・ロンドン内に所在する通りである。
![]() |
ホルボーン通りの北側に建つホルボーンバーズ(Holborn Bars)- 1879年から1901年にかけて建設され、 以前、Prudential Assurance の本社が入居していた。 |
ホルボーン通りが、地下鉄チャンセリーレーン駅(Chancery Lane Tube Station)の入口に到ったところで、ハイホルボーン通り(High Holborn)と更に名前を変えて、西へと延びていく。
![]() |
ホルボーンバーズの入口に設置されている門 |
地下鉄チャンセリーレーン駅の入口がある場所が、シティー・オブ・ロンドンの北西の境界線に該り、ハイホルボーン通りは、ロンドンの特別区の一つであるロンドン・カムデン区(London Borough of Camden)のホルボーン地区(Holborn → 2016年9月24日 / 2025年4月22日付ブログで紹介済)内を西へと進んでいくのである。
![]() |
ホルボーン通りの西端 - ここがシティー・オブ・ロンドンの北西の境界線に該り、 この交差点を過ぎると、ハイホルボーン通りとなり、 ロンドンの特別区の一つであるロンドン・カムデン区ホルボーン地区内へ入る。 |
ハイホルボーン通りを更に西へと進んで行った先の南側に、メルスン教授が宿泊する予定のリンカーンズ・イン・フィールズ15番地(15 Lincoln’s Inn Fields → 実在の場所で、後に御紹介する予定)が建つリンカーンズ・イン・フィールズ(Lincoln’s Inn Fields → 2016年7月3日付ブログで紹介済)が所在している。
![]() |
画面右手前が地下鉄チャンセリーレーン駅の入口で、 この交差点を過ぎると、ホルボーン通り(画面左手前の通り)は、 ハイホルボーン通り(画面奥の通り)へと名前を変える。 |
ギディオン・フェル博士とメルスン教授の2人は、劇場で映画を観た後の帰りで、この劇場がどこにあるのかについては、明記されていない。ただし、2人が、ホルボーン通りを西へと向かい、更にハイホルボーン通りを進み、リンカーンズ・イン・フィールズ方面へと左折したことになる。
0 件のコメント:
コメントを投稿