講談社から江戸川乱歩推理文庫の1冊(第25巻)として 1989年に第1刷が発行された 江戸川乱歩作「三角館の恐怖」内に付されている 「三角館の見取図」 |
イヴリン・ペイジ(Evelyn Page:1902年ー1977年)とドロシー・ブレア(Dorothy Blair:1903年ー1976年)と言う女性2人のペンネームである米国の推理作家ロジャー・スカーレット(Roger Scarlett)による第4作目の長編推理小説「エンジェル家の殺人(Murder Among the Angells → 2024年4月2日 / 4月5日 / 4月8日付ブログで紹介済)」(1932年)と、明智小五郎シリーズ等で有名な日本の推理作家である江戸川乱歩(Rampo Edogawa:1894年ー1965年)が翻案した「三角館の恐怖」(1951年)の間には、以下の差異がある。
1.事件発生時期
(原作)3月初旬の火曜日の朝
(翻案)1月下旬の雪上がりのある午後
2.事件発生場所
(原作)原作上、明記されていないが、作者のイヴリン・ペイジとドロシー・ブレアの2人は、大学卒業後、マサチューセッツ州(Commonwealth of Massachusetts)ボストン(Boston)にあるホートンミフリンハーコート(Houghton Mifflin Harcourt)と言う出版社で、編集者として働いている時に出会い、共同生活を始め、ロジャー・スカーレットと言うペンネームを使い、僅か4年の間に、長編推理小説を5作発表しているので、おそらく、事件発生場所は、「ボストン」を想定しているものと思われる。
(翻案)「東京中央区の隅田川寄り、築地付近」と言及されている。
3.事件が発生する邸の名前
(原作)「エンジェル邸」と言及されている。
(翻案)「三角館」と名付けられている。
講談社から江戸川乱歩推理文庫の1冊(第25巻)として 1989年に第1刷が発行された 江戸川乱歩作「三角館の恐怖」内に付されている 「三角館1階の平面図」 |
4.主要な登場人物
(原作)
<ダライアス家の住人>
(1)ダライアス・エンジェル(Darius Angell):双子の兄
(2)ピーター・エンジェル(Peter Angell):ダライアスの長男
(3)ディヴィッド・エンジェル(David Angell):ダライアスの次男
(4)スーザン・コッドマン(Susan Codman):ダライアスの義理の妹
<キャロラス家の住人>
(5)キャロラス・エンジェル(Carolus Angell):双子の弟
(6)カール・エンジェル(Carl Angell):キャロラスの養子
(7)カレン・アダムズ(Karen Adams):キャロラスの養女
(8)ホイットニー・アダムズ(Whitney Adams):カレンの夫
(9)ブラード:キャロラス家の執事
<捜査関係者>
(10)ノートン・ケイン(Norton Kane):犯罪捜査部の警部(Inspector)
(11)アンダーウッド(Underwood):弁護士
講談社から江戸川乱歩推理文庫の1冊(第25巻)として 1989年に第1刷が発行された 江戸川乱歩作「三角館の恐怖」内に付されている 「三角館各階の居住者」 |
(翻案)
<右三角館の住人>
(1)蛭峰 健作(70歳):双子の兄
(2)蛭峰 健一(36歳):健作の長男 / 独身
(3)蛭峰 丈二(32歳):健作の二男 / 独身
(4)穴山 弓子(58歳):健作の亡妻の妹
<左三角館の住人>
(5)蛭峰 康造(70歳):双子の弟
(6)蛭峰 良助(33歳):康造の養子 / 独身
(7)鳩野 桂子(26歳):康造の養女 / 結婚して、夫の姓を名乗る
(8)鳩野 芳夫(38歳):桂子の夫 / 桂子の希望で、蛭峰家に同居している
(9)猿田老人(60歳):先代から住みつきの執事
<捜査関係者>
(10)篠警部:警視庁捜査一課の名探偵
(11)森川 五郎:弁護士
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