英国の Titan Publishing Group Ltd. の Titan Books 部門から 2010年に出版された H・ポール・ジェファーズ作 「シャーロック・ホームズの更なる冒険 / 不屈の仲間(The Stalwart Companions → 2022年10月2日 / 10月4日 / 10月17日付ブログで紹介済)」の表紙(部分) |
ウィリアム・マッキンリー第25代大統領(William McKinley:1843年ー1901年 任期:1897年3月4日ー1901年9月14日)の第25代副大統領(1901年3月4日ー1901年9月14日)に選任された米国の軍人 / 政治家であるセオドア・ルーズヴェルト(Theodore Roosevelt:1858年ー1919年)は、ウィリアム・マッキンリー大統領が暗殺されたことに伴い、1901年9月14日に、42歳という若さで、第26代大統領(1901年9月14日ー1909年3月4日)に就任した。米国史上最年少の大統領の誕生であった。
ウィリアム・マッキンリーは、暗殺された米国大統領4人のうちの3人目である。
ウィリアム・マッキンリーが暗殺された後、米国連邦議会は、シークレットサービスに対して、非公式に大統領の身辺警護を行うように求め、これに基づき、シークレット・サービスは、セオドア・ルーズヴェルト大統領の24時間警護を始めた。なお、シークレット・サービスを大統領の身辺警護を行う機関として指定する法律が連邦議会を正式に通ったのは、1906年になってからである。
セオドア・ルーズヴェルトは、国内政策として、「スクエアディール(Square Deal)」を推進して、一般市民が公平な扱いを受けられるよう、当時、鉄道を支配していたモルガン財閥を規制し、独占禁止法の制定や企業規制を進めた。また、アウトドアスポーツ愛好家 / 自然主義者として、自然保護運動を支援して、国定公園(national parks)等の創設も行った。
一方、外国政策として、「Speak softly and carry a big stick.(穏やかに話をし、大きな棍棒を振るう。)」という「棍棒外交」を推進して、
(1)日露戦争(Russo-Japan War:1904年ー1905年)の停戦を仲介
(2)1907年から1909年にかけて、米国海軍大西洋艦隊(名称:グレート・ホワイト・フリート(Great White Fleet))に世界一周航海を行わせ、米国の海軍力を世界中に誇示
(3)パナマ運河(Panama Canal)の完成を後ろ盾(なお、開通自体は、1914年)
等の実績を挙げた。
セオドア・ルーズヴェルトは、日露戦争の停戦を仲介した功績に基づき、1906年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。彼は、ノーベル賞を受賞した最初の米国人となった。
セオドア・ルーズヴェルトは、1904年に再選された後、1909年まで大統領を務めたが、1908年の大統領選に再出馬することはせず、公職を退いた後、アフリカを探検したり、欧州を旅行したりした。
帰国後、彼の親友かつ後継者である第27代大統領であるウィリアム・ハワード・タフト(William Howard Taft:1857年ー1930年 在任期間:1909年-1913年)との間に大きな亀裂を生じさせ、1912年の大統領選において、彼から共和党候補の指名を取得することに失敗すると、「進歩党(Progressive Party)」を結成する。そして、セオドア・ルーズヴェルトは、第3党の候補として、選挙戦を戦い、第2位となり、共和党候補であるウィリアム・ハワード・タフトに勝利するものの、民主党候補であるウッドロウ・ウィルスン(Woodrow Wilson:1856年ー1924年 在任期間:1913年ー1921年)が第1位となり、第28代大統領に就任した。
1912年の大統領選敗北後、セオドア・ルーズヴェルトは、2年間にわたり、南米アマゾン河流域への探検を行った。その際、彼が探検した川の一つが、「ルーズヴェルト川」という名を冠している。
第一次世界大戦(1914年ー1918年)中、セオドア・ルーズヴェルトは、米国が参戦しないことについて、ウッドロウ・ウィルスン大統領の批判を展開し、フランスへの義勇軍派兵を進めようとしたが、成功には至らなかった。
彼は、1920年の大統領選への出馬を考えていたが、1919年1月6日、ニューヨーク州オイスターベイにおいて、60歳の生涯を終えている。
セオドア・ルーズヴェルトは、「カウボーイ」的な男性らしさでよく知られており、有名な人形「テディベア」の名前は、彼のミドルネームである「テディ」に由来している。
また、彼は、歴代の米国大統領のランキングにおいて、現在でも、偉大な大統領の一人として格付けされている。
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