日本の早川書房から、クリスティー文庫として、2011年に出版されている アガサ・クリスティー作「牧師館の殺人」の表紙 |
アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1930年に発表したミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)シリーズの長編第1作目である「牧師館の殺人(The Murder at the Vicarage)」(1930年)は、ある意味で、彼女が1920年に発表したエルキュール・ポワロ(Hercule Poirot)シリーズの長編第1作目である「スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affairs at Styles)」(1920年)と、真犯人の隠し方が非常に似通っていると言える。
日本の東京創元社から、創元推理文庫として、2022年に出版されている アガサ・クリスティー作「ミス・マープル最初の事件 牧師館の殺人」の表紙 |
ただし、厳密に言うと、「火曜(ナイト)クラブ(The Tuesday Night Club)」を皮切りに、1927年12月から雑誌「スケッチ誌」に掲載された短編の方が、ミス・マープルの初登場作品であるが、「牧師館の殺人」に遅れること、2年後の1932年に短編集「The Thirteen Problems(ミス・マープルと13の謎)<米題: The Tuesday Club Murders(火曜クラブ)>」として出版されている。
「牧師館の殺人」において初登場したミス・マープルは、長編に限ると、
・「書斎の死体(The Body in the Library)」(1942年)
・「動く指(The Moving Finger)」(1942年)
・「予告殺人(A Murder is Announced)」(1950年)
アガサ・クリスティー没後40周年として、彼女の誕生日である(2016年)9月15日に 発行された記念切手6種類の一つである「予告殺人」 -リトルパドックス館内の明かりが突然消えて、部屋の扉が開き、 懐中電灯を持った謎の男(ルディー・シャーツ)が部屋に侵入して来た場面が描かれている。 銃声が響き、明かりが灯ると、何故か、床には謎の男自身の死体が横たわっていたのである。 |
・「魔術の殺人(They Do It with Mirrors)」(1952年)
・「ポケットにライ麦を(A Pocket Full of Rye)」(1953年)
・「パディントン発4時50分(4:50 from Paddington)」(1957年)
・「鏡は横にひび割れて(Mirror Crack’d from Side to Side)」(1962年)
・「カリブ海の秘密(A Caribbean Mystery)」(1964年)
・「バートラムホテルにて(At Bertram’s Hotel)」(1965年)
・「復讐の女神(Nemesis)」(1971年)
・「スリーピングマーダー(Sleeping Murder)」(1976年)
において、探偵役を務める。
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