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| 英国のプーシキン出版から2025年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「時計館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design by Jo Walker / Cover image by Getty + imagenavi) |
「時計館の殺人(The Clock House Murders)」は、日本の小説家 / 推理作家である綾辻行人(Yukito Ayatsuji:1960年ー)が発表した長編推理小説で、作家デビュー作の「十角館の殺人(The Decagon House Murders → 2023年2月21日 / 2月25日 / 3月9日 / 3月18日付ブログで紹介済)」、第2作目の「水車館の殺人(The Mill House Murders → 2023年4月30日 / 5月3日 / 5月13日付ブログで紹介済)」、第3作目の「迷路館の殺人(The Labyrinth House Murders → 2024年12月19日 / 2025年1月9日 / 1月18日 / 3月18日付ブログで紹介済)」および第4作目の「人形館の殺人」に続く「館シリーズ」の第5作目に該る。
「時計館の殺人」は、1991年9月に講談社の講談社ノベルスとして出版された後、1995年6月に文庫化(講談社文庫)され、そして、2012年6月に文庫の新装改訂版(上下巻)が出ている。
なお、同作品は、1992年に第45回日本推理作家協会賞の長編部門において受賞しており、作者である綾辻行人の代表作の一つとなっている。
英国では、プーシキン出版(Pushkin Press)から、2025年に英訳版が出版されている。
英国のプーシキン出版から英訳版が出ている綾辻行人の「館シリーズ」は、以下の通り。
(1)
「十角館の殺人」(原作:1987年 / 英訳版:2020年)
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| 英国のプーシキン出版から2020年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「十角館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design & illustration by Jo Walker) |
*事件発生時期:1985年9月 / 1986年3月
*事件発生場所:大分県(Oita Prefecture)O市K大学の推理小説研究会(Mystery Club)の一行が合宿に訪れたS半島のJ岬の沖合いに浮かぶ角島(Tsunojima)と呼ばれる無人の孤島に建つ十角館(Decagon House)- 建築家の中村青司(Seiji Nakamura)が設計した十角形という奇妙なデザインの建物
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| 英国のプーシキン出版から2020年に出ている 綾辻行人作「十角館の殺人」の英訳版に付されている 「角島」の地図(青屋敷の焼失跡と十角館等を含む) |
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| 英国のプーシキン出版から2020年に出ている 綾辻行人作「十角館の殺人」の英訳版に付されている「十角館」のフロア図 - 玄関ホールの左側に、ヴァン、オルツィとポウが、 玄関ホールの右側に、エラリイ、アガサ、カー、そして、ルルウが配置された。 |
(2)
「水車館の殺人」(原作:1988年 / 英訳版:2023年)
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| 英国のプーシキン出版から2023年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「水車館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design by Jo Walker / Cover image by Marcelo Eduardo) |
*事件発生時期:1985年9月 / 1986年9月
*事件発生場所:中国地方の岡山県(Okayama Prefecture)北部の人里離れた山奥に建つ古城を思わせる異形の屋敷「水車館(Mill House)」-「幻視者(prodigious visionary painter)」と呼ばれた画家の藤沼一成(Issei Fujinuma:故人)の依頼に基づき、建築家の中村青司が設計した屋敷
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| 英国のプーシキン出版から2023年に出ている 綾辻行人作「水車館の殺人」の英訳版に付されている 水車館の1階(Ground Floor)の見取り図 |
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| 英国のプーシキン出版から2023年に出ている 綾辻行人作「水車館の殺人」の英訳版に付されている 水車館の2階(First Floor)の見取り図 |
(3)
「迷路館の殺人」(原作:1988年 / 英訳版:2024年)
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| 英国のプーシキン出版から2024年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「迷路館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design by Jo Walker / Cover image by Shutterstock) |
*事件発生時期:1987年4月
*事件発生場所:京都府(Kyoto Prefecture)の丹後地方の人里離れた山奥に建つ「迷路館(Labyrinth House)」- 推理作家界の巨匠である宮垣葉太郎(Yotaro Miyagaki)の依頼に基づき、建築家の中村青司が設計した屋敷
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| 英国のプーシキン出版から2024年に出ている 綾辻行人作「迷路館の殺人」の英訳版内に付されている 「迷路館」の見取り図 / 部屋の割当て図 |
本来であれば、プーシキン出版から英訳版が出版される綾辻行人の「館シリーズ」は第4作目の「人形館の殺人」となるのが順当であるが、実際に英訳版が出たのは、第5作目に該る「時計館の殺人」であった。
「人形館の殺人」の場合、内容的に、それまでの3作品(「十角館の殺人」、「水車館の殺人」や「迷路館の殺人」)とはかなり異なった作品であり、おそらく、「海外では受けない / 評価されない」と言う判断が下されたのではないかと思われる。
その結果、第3作目の「迷路館の殺人」の後、第5作目の「時計館の殺人」が英訳されたものと推測される。










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