アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1940年に発表したエルキュール・ポワロシリーズ作品「杉の柩(Sad Cypress)」において、エリノア・カーライル(Elinor Carlisle)の伯母で、金持ちの未亡人であるローラ・ウェルマン(Mrs. Laura Welman)の顧問弁護士であるエドマンド・セデン(Edmund Sedden)がパートナーの一人を務めるセドン、ブレイザーウィック・アンド・セドン法律事務所の住所として、「ブルームズベリースクエア104番地(104 Bloomsbury Square)」と記載されている。
セドン、ブレイザーウィック・アンド・セドン法律事務所が所在するブルームズベリースクエア(Bloomsbury Square → 2025年2月24日 / 2月26日付ブログで紹介済)は、ロンドンの中心部にあるロンドン特別区の一つであるカムデン区(London Borough of Camden)のブルームズベリー地区(Bloomsbury)内にある広場で、その北側を大英博物館(British Museum → 2014年5月26日付ブログで紹介済)の正門前を通るグレイトラッセルストリート(Great Russell Street)に、そして、その南側をブルームズベリーウェイ(Bloomsbury Way)に挟まれている。
ブルームズベリースクエアの中央には、ブルームズベリースクエアガーデンズ(Bloomsbury Square Gardens)と呼ばれる庭園が整備されている。
ブルームズベリースクエアガーデンズは、一般向けに開放されており、2003年に改修された。
また、ブルームズベリースクエアガーデンズは、歴史的な公園 / 庭園(Historic Parks and Gardens)の一つとして、「グレード II(Grade II)」に指定されている。
グレイトラッセルストリートに面したブルームズベリースクエアの北側には、英国の政治家であるチャールズ・ジェイムズ・フォックス(Charles James Fox:1749年ー1806年)のブロンズ像が建っている。
1749年1月24日、ホイッグ党(Whig)の政治家である初代ホーランド男爵ヘンリー・フォックス(Henry Fox, 1st Baron Holland:1705年ー1774年)の次男として出生したチャールズ・ジェイムズ・フォックスは、オックスフォード大学(University of Oxford)ハートフォードカレッジ(Hertford College)を卒業した後、1768年にホイッグ党の庶民院議員に初当選して、政界入りを果たす。
ホイッグ党の改革派閥である第2代ロッキンガム侯爵チャールズ・ワトスン=ウェントワース(Charles Watson-Wentworth, 2nd Marquess of Rockingham:1730年ー1782年)の派閥に属して、頭角を現わす。
そして、チャールズ・ジェイムズ・フォックスは、以下の内閣において、外務大臣を務める。
(1)第2次ロッキンガム侯爵内閣
*首相:第2代ロッキンガム侯爵チャールズ・ワトスン=ウェントワース
*外務大臣在任期間:1782年3月27日ー1782年7月5日
(2)第2次ポートランド公爵内閣
*首相:第3代ポートランド公爵ウィリアム・ヘンリー・キャヴェンディッシュ・キャヴェンディッシュ=ベンティンク(William Henry Cavendish Cavendish-Bentinck, 3rd Duke of Portland:1738年ー1809年)
*外務大臣在任期間:1783年4月14日ー1783年12月19日
(3)グレンヴィル男爵内閣
*首相:初代グレンヴィル男爵ウィリアム・ウィンダム・グレンヴィル(William Wyndham Grenville, 1st Baron Grenville:1759年ー1834年)
*外務大臣在任期間:1806年2月7日ー1806年9月13日
チャールズ・ジェイムズ・フォックスは、自由主義的な政治家で、米国独立、フランス革命、議会改革や奴隷貿易廃止を支持したが、1806年9月13日、西ロンドンのチジックハウス(Chiswick House)において死去、57歳だった。彼の遺体は、ウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)に葬られた。
2014年7月2日から同年9月15日まで、「ブックス・アバウト・タウン(Books about Town)」というイべントがナショナルリテラシートラスト(The National Literacy Trust)によって開催され、
(1)ブルームズベリー(Bloomsbury)
(2)シティー・オブ・ロンドン(City of London → 2018年8月4日 / 8月11日付ブログで紹介済)
(3)ロンドン橋(London Bridge)近辺のテムズ河南岸(Riverside)
(4)グリニッジ(Greenwich)
の4つの地区に、本の形をしたベンチ(BookBench)が、全部で50個展示された。ロンドン市民、特に子供達に本を読む楽しみをもっと知ってもらう目的のためである。
なお、ブルームズベリースクエアには、以下の2つのブックベンチが設置された。
(1)アガサ・クリスティー / エルキュール・ポワロをテーマにしたブックベンチ(→ 2014年7月13日付ブログで紹介済)
アガサ・クリスティー / エルキュール・ポワロをテーマにしたブックベンチの表側 |
アガサ・クリスティー / エルキュール・ポワロをテーマにしたブックベンチの裏側 |
ジェイムズ・ボンドをテーマにしたブックベンチの表側 |
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ジェイムズ・ボンドをテーマにしたブックベンチの裏側 |
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