2025年6月20日金曜日

アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」の英国 TV ドラマ版(エピソード2)に使用された童謡「10人の子供の兵隊」(And Then There Were None by Agatha Christie - Ten Little Soldiers)- その2

アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1939年に発表したノンシリーズ作品「そして誰もいなくなった(And Then There Were None)」を英国の BBC(British Broadcasting Corporation)が映像化した英国 TV ドラマ版として映像化しているが、2015年12月27日に放映された「エピソード2」において使用された童謡「10人の子供の兵隊(Ten Little Soldiers)」は、以下の通り。


(3)


退役した老将軍であるジョン・ゴードン・マッカーサーは、
海岸において、自分の罪状を悔いている際、
鉛入りの護身用ステッキか何かで後頭部を殴打され、
頭蓋骨折のため、3番目
の犠牲者となる。
画面左下の場面において、右側から、ヴェラ・エリザベス・クレイソーン(秘書)、
トマス・ロジャーズ(執事)、
ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ(元判事)、
ウィリアム・ヘンリー・ブロア(元警部)、ジョン・ゴードン・マッカーサー(遺体)、
フィリップ・ロンバード(元陸軍大尉)、エドワード・ジョージ・アームストロング(医師)、
そして、
エミリー・キャロライン・ブレント(老婦人)が立っている。-

HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。

Eight little soldier boys travelling in Devon; One said he’d stay and then there were Seven.

(8人の子供の兵隊さんが、デヴォン州を旅した。一人がそこに住むと言って、残りは7人になった。)


ジョン・ゴードン・マッカーサーの死亡に伴い
テーブルの上に置かれた兵隊の人形の数が8個から7個へと減っていた。-
HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。

*被害者:ジョン・ゴードン・マッカーサー(John Gordon MacArthur - 退役した老将軍(General))

*告発された罪状:アガサ・クリスティーの原作の場合、戦地において、自分の部下で、妻レスリー(Lesley)の愛人だったアーサー・リッチモンド(Arthur Richmond)を故意に死地に赴かせたことになっているが、英国 TV ドラマ版の場合、戦地の自分の部屋において、自分の部下で、妻レスリーの愛人だったヘンリー・リッチモンド(Henry Richmond)を、背後から銃で撃つ場面が挿入される。

*犯罪発生時期:英国 TV ドラマ版の場合、具体的な時期については、言及されていないが、アガサ・クリスティーの原作の場合、「1917年1月14日」と明記されている。

*死因:鉛入りの護身用ステッキか何かによる後頭部殴打に基づく頭蓋骨折


(4)


執事のトマス・ロジャーズは、
台所の火をおこすための薪を小さな斧で割っていた際、
何者かに後頭部を大きい斧で割られて
、4番目の犠牲者となる。
画面左側から、ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ(元判事)、
エドワード・ジョージ・アームストロング(医師)、ヴェラ・エリザベス・クレイソーン(秘書)、
エミリー・キャロライン・ブレント(老婦人)、フィリップ・ロンバード(元陸軍大尉)、そして、
ウィリアム・ヘンリー・ブロア(元警部)の6人
が立っている。-

HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。

Seven little soldier boys chopping up sticks; One chopped himself in halves and then there were Six.

(7人の子供の兵隊さんが、薪割りをした。一人が自分を真っ二つに割って、残りは6人になった。)


トマス・ロジャーズの死亡に伴い、
テーブルの上に置かれた兵隊の人形の数が7個から6個へと減っていた。-
HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。

*被害者:トマス・ロジャーズ(Thomas Rogers - 執事)

*告発された罪状:アガサ・クリスティーの原作の場合、トマス・ロジャーズと妻のエセル・ロジャーズ(Ethel Rogers)の二人は、1926年5月6日の嵐の夜、仕えていた老女であるジェニファー・ブレイディー(Jennifer Brady)が発作を起こした際、処方薬を適切に投与せず、医者を呼びに行っている間に、発作を悪化させて、死に至らせたことになっているが、英国 TV ドラマ版の場合、トマス・ロジャーズが眠っている老女の顔の上に枕を押し付け、呼吸困難から心臓麻痺を起こさせて、殺害したことに変更されている。なお、妻のエセル・ロジャーズは、夫が老女を殺害する現場を近くで震えて見ていた。

*犯罪発生時期:英国 TV ドラマ版の場合、具体的な時期については、言及されていないが、アガサ・クリスティーの原作の場合、「1929年5月6日」と明記されている。

*死因:台所の火をおこすための薪を小さな斧で割っていた際、後頭部を大きい斧で割られて死亡


(5)


信仰心の厚い老婦人であるエミリー・キャロライン・ブレントは、
他のゲスト達が朝食の後片付けをしている最中、食堂に一人残っていた。
その時、
皮下注射器に入った青酸カリが入った皮下注射器を首筋に刺されて、5番目の犠牲者となる。 -
HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。

Six little soldier boys playing with a hive; A bumble-bee stung one and then there were Five.

(6人の子供の兵隊さんが、蜂の巣に悪戯をした。一人が蜂に刺されて、残りは5人になった。)



エミリー・キャロライン・ブレントの死亡に伴い、
テーブルの上に置かれた兵隊の人形の数が6個から5個へと減っていた。
画面左側から、ヴェラ・エリザベス・クレイソーン(秘書)、フィリップ・ロンバード(元陸軍大尉)、
ウィリアム・ヘンリー・ブロア(元警部)、エドワード・ジョージ・アームストロング(医師)、
そして、ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ(元判事)
の5人
が立っている。-

HarperCollins Publishers 社から出ている
アガサ・クリスティー作「そして誰もいなくなった」のグラフィックノベル版から抜粋。


*被害者:エミリー・キャロライン・ブレント(Emily Caroline Brent - 信仰心の厚い老婦人)

*告発された罪状:アガサ・クリスティーの原作の場合、以前、ビアトリス・テイラー(Beatrice Taylor)と言う娘を使っていたが、誰の子か判らない子を身ごもったため、彼女を解雇。また、ビアトリス・テイラーの両親も、娘の不始末を許さなかったので、彼女は、川に身を投げて、自分の命を絶っている。一方、英国 TV ドラマ版の場合、以前、ビアトリス・テイラーと言う娘を使っていたが、彼女の母親は、身持ちが悪く、だらしなかった。そこで、ビアトリス・テイラーは、エミリー・キャロライン・ブレントに対して、自分の母親の援助を依頼したが、エミリー・キャロライン・ブレントは、これを拒絶。その結果、困ってしまったビアトリス・テイラーは、列車に身を投げて、自分の命を絶っている。

*犯罪発生時期:英国 TV ドラマ版の場合、具体的な時期については、言及されていないが、アガサ・クリスティーの原作の場合、「1931年11月5日」と明記されている。

*死因:皮下注射器に入った青酸カリによる中毒死 


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