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2025年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「もの言えぬ証人」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design and illustration by Sarah Foster / HarperCollinsPublishers Ltd. ) - 小緑荘の女主人であるエミリー・アランデルの 飼い犬であるボブ(Bob)と犬の遊び道具のボールが描かれている。 また、エミリー・アランデルが転落して、 寝込む原因となった階段が、画面右手に描かれている。 |
英国の HarperCollinsPublishers 社から、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が生まれたトーキー(Torquay → 2023年9月1日 / 9月4日付ブログで紹介済)が所在するデヴォン州(Devon)が舞台となったエルキュール・ポワロシリーズの長編作品のうち、「死者のあやまち(Dead Man’s Folly)」(1956年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2023年8月18日 / 8月22日付ブログで紹介済)と「五匹の子豚(Five Little Pigs)」(1942年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2023年11月9日 / 11月13日付ブログで紹介済)が2023年に、更に、「白昼の悪魔(Evil Under the Sun)」(1941年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2024年6月8日 / 6月12日付ブログで紹介済)が刊行されてい「エンドハウスの怪事件(Peril at End House)」(1932年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2024年7月13日 / 7月21日 / 7月25日付ブログで紹介済)が2024年に出版されている。
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2023年に英国の HarperCollins Publishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「死者のあやまち」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design by HarperCollinsPublishers Ltd. / Cover illustration by Becky Bettesworth) - アガサ・クリスティーの夏期の住まいである デヴォン州のグリーンウェイ(Greenway)が、ナス屋敷として描かれている。
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2023年に英国の HarperCollins Publishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「五匹の子豚」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design by HarperCollinsPublishers Ltd. / Cover illustration by Becky Bettesworth) - 英国の有名な画家であるアミアス・クレイル(Amyas Crale)が 毒殺される事件現場になった砲台庭園が描かれている。
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2024年に英国の HarperCollins Publishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「白昼の悪魔」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design and illustration by Sarah Foster / HarperCollinsPublishers Ltd. ) -
名探偵エルキュール・ポワロは、デヴォン州の密輸業者島(Smugglers’ Island)にある Jolly Roger Hotel に滞在して、静かな休暇を楽しんでいた。 同ホテルには、美貌の元女優で、実業家ケネス・マーシャル(Captain Kenneth Marshall)の後妻となった アリーナ・ステュアート・マーシャル(Arlena Stuart Marshall)が、 この島で何者かによって殺害されることになる。 |
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2024年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「エンドハウスの怪事件」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design and illustration by Sarah Foster / HarperCollinsPublishers Ltd. ) - 「コーニッシュ リヴィエラ(Cornish Riviera)」と呼ばれる コンウォール州(Cornwall)のセントルー村(St. Loo - 架空の場所)に近い マジェスティックホテル(Majestic Hotel)において、 エルキュール・ポワロとアーサー・ヘイスティングス大尉は、優雅な休暇を楽しんでいた。 一方、新聞では、世界一周飛行に挑戦中の飛行家である マイケル・シートン大尉(Captain Michael Seton)が、 太平洋上で行方不明になっていることを伝えていた。 テラスから庭へと通じる階段でポワロが足を踏み外したところ、 丁度運良くそこに通りかかったニック・バックリー(Nick Buckley - 本名:マグダラ・バックリー(Magdala Buckley))に助けられる。 彼女は、ホテルからほんの目と鼻の先にある岬の突端に立つ やや古びた屋敷エンドハウス(End House)の若き女主人であった。 |
また、映画化に先立って、「ハロウィーンパーティー(Hallowe’en Party)」(1969年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2023年10月6日 / 10月11日付ブログで紹介済)も、HarperCollinsPublishers 社から出ている。
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2023年に英国の HarperCollins Publishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「ハロウィーンパーティー」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design by Sarah Foster / HarperCollinsPublishers Ltd. Cover images by Shutterstock.com)
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今年(2025年)は、動物をテーマにした「もの言えぬ証人(Dumb Witness)」(1937年)と「鳩のなかの猫(Cat Among the Pigeons)」(1959年)の愛蔵版(ハードバック版)が出版されたので、今回は、「もの言えぬ証人」について、紹介致したい。
本作品は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第21作目に該り、エルキュール・ポワロシリーズの長編のうち、第14作目に該っている。
1936年6月28日、エルキュール・ポワロは、エミリー・アランデル(Emily Arundell - なお、フルネームは、エミリー・ハリエット・ラヴァートン・アランデル(Emily Harriet Laverton Arundell))と名乗る老婦人から、自分の命に危険が迫っていることを示唆する内容の手紙を受け取る。奇妙なことに、手紙の日付は、その年の4月17日になっており、手紙が書かれてから2ヶ月後も経ってから投函されているのだった。
ポワロの相棒で、友人でもあるアーサー・ヘイスティングス大尉(Capitain Arthur Hastings)は、「老婦人のとりとめのない妄想ではないか?」と疑問を呈したが、手紙が差し出された経緯について興味を覚えたポワロは、ヘイスティングス大尉を伴って、事実を確かめるために、エミリー・アランデルが住むバークシャー州(Berkshire)のマーケットベイジング(Market Basing)へと赴くことにした。
ポワロとヘイスティングス大尉の二人が、エミリー・アランデルの住所である小緑荘(Littlegreen House)を訪れると、屋敷の前には、「売家」の札が掲げられていた。疑問を抱いた二人が地元で尋ねると、エミリー・アランデル本人は、1ヶ月以上も前の1936年5月1日に亡くなっていたのである。

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