英国の Titan Publishing Group Ltd. の Titan Books 部門から 2011年に出版された ガイ・アダムス作「シャーロック・ホームズ / 神の息吹」の裏表紙 (Cover Design : Amazing15.com Images : Shutterstock) |
シャーロック・ホームズは、ジョン・ワトスンを連れて、彼の大学時代の友人で、かつ、ゴシップ屋のラングデイル・パイク(Langdale Pike)に会うために、セントジェイムズストリート(St. James’s Street)に面した彼のクラブを訪ねる。
ホームズの訪問を歓迎したパイクは、ホームズに対して、「ヒラリー・ド・モンフォール(Hilary De Montfort)は、「黄金の夜明け団(The Golden Dawn)」のメンバーだった。」と教える。「黄金の夜明け団」は秘密結社で、霊的な成長のために、秘密の儀式を行っているようである。
そして、更に、パイクはホームズに、「ボレス金の領主(Laird of Boleskine)」とは、スコットランドに住む物書きで、登山家の若きアレイスター・クロウリー(Aleister Crowley)のことで、世界中で一番の変人だ。」と告げるのであった。
ホームズとワトスンの二人が調査を開始したその夜、地方の名士であるバーソロミュー・ラスヴニー卿(Lord Bartholomew Ruthvney)は、書斎で手紙の束を整理していた。
外で風が唸る音が聞こえたので、嵐が来ると思ったラスヴニー卿が外を見てみると、月明かりに照らされた庭で、庭の樹木が、今にも倒れそうな程、大きく揺れていた。そして、芝生の向こう側から、その中を三人の男がこちらに向かって来るのが、目に入った。
突然、ひどい目眩(めまい)と吐き気に襲われたラスヴニー卿が次に感じたのは、激しい飢えだった。その後、吸い取り紙、薄いシルク、更には、剥製の毛皮等を喉に詰まらせて、ラスヴニー卿が死亡しているのが発見された。
翌朝、ロンドン在住の医師で、「心霊医師(Psychical Doctor)」と世間で呼ばれるジョン・サイレンス博士(Dr. John Silence)が、ホームズの元を再訪する。サイレンス博士は、ホームズに対して、「ラスヴニー卿も、ド・モンフォールと同じく、「黄金の夜明け団」のメンバーだった。」と告げる。更に、ボレスキンの領主であるアレイスター・クロウリーも、「黄金の夜明け団」に属しているらしい。
どうやら、ド・モンフォール、ラスヴニー卿、そして、クロウリーは、「黄金の夜明け団」の重鎮達と対立していたようである。ということは、次に命を狙われるのは、クロウリーではないのか?
ホームズは重い腰を上げ、ワトスンとサイレンス博士と一緒に、スコットランドに住むクロウリーに会いに行くべく、セントパンクラス駅(St. Pancras Station)からインヴァネス(Inverness)行きの列車で出かけることに決めた。
ただし、その前に、ホームズとワトスンの二人は、ラスヴニー卿の屋敷を捜索した。その際、ワトスンは、謎の目眩と吐き気に襲われる。一体、彼に何が怒ったのか?そして、ホームズ達の行く手スコットランドでは、何が彼らを待ち受けているのだろうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿