2022年1月30日日曜日

蜜蜂 - その1

シャーロック・ホームズは、諮問探偵業から引退した後、ロンドンを離れて、サセックス州(Sussex)の丘陵(South Downs)での暮らしを始め、手記を書いたり、蜜蜂の世話をしたりして、毎日を過ごしたとされている。


英国のロイヤルメール(Royal Mail)は、2015年8月15日、「蜜蜂(Bees)」をテーマにした記念切手6枚を発行しているので、今回、最初の3枚について紹介したい。


(1)Andrena hattorfiana (Scabious Bee)



ヒメハナバチ科(Hymenoptera)アンドレナ属(Andrena)に属する蜜蜂の一種。

黒茶色の体と赤みがかった腹部が特徴。

成虫になると、約15mm の長さに成長。

欧州大陸のほとんどの地域に生息しているが、英国では、絶滅危惧種で、現在、主にイングランド南部の砂質の土壌に生息するのみ(通常、雌が砂質の土壌の地下につくった巣に産卵するため)。

特に、同種が見られるのは、ソールズベリー(Salisbry)周辺で、これは、広大な軍事演習場内に、同種が生息する砂質土のエリアが含まれているからである。


(2)Bombus distinguendus (Great Yellow Bumblebee)



ヒメハナバチ科(Hymenoptera)ボンバス属(Bombus)に属する蜜蜂の一種。

黄色と黒色の縞状の体が特徴。

成虫になると、約20mm の長さに成長。

欧州大陸のほとんどの地域に生息しているが、英国では、イングランドとウェールズにおいて、既に絶滅しており、現在、スコットランドのアウターへブリディーズ諸島(Outer Hebrides)やオークニー諸島(Orkney)等で生息するのみ。


(3)Colletes floral (Northern Colletes Bee)



ヒメハナバチ科(Hymenoptera)コレット属(Colletes)に属する蜜蜂の一種。

黄褐色の毛が覆った胸部と白い帯をした黒い腹部が特徴。

成虫になると、約10mm の長さに成長。

砂質の土壌の地下に巣をつくるため、沿岸の砂丘や草原等に営巣することが多い。

同種は珍しい蜜蜂で、スコットランドのアウターへブリディーズ諸島やアイルランドの海岸等に生息するのみ。


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