英国 BBC が制作した TV ドラマ「シャーロック」の放映10周年を記念して 発行された6種類の切手に加えて、 4種類のシャーロック・ホームズシリーズの記念切手が、 2020年8月18日に発行された。 今回紹介するのは、そのうちの一つである「踊る人形」。 |
それらと一緒に、コナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズシリーズについても、4種類の記念切手が発行された。
2014年10月17日から2015年4月12日まで、 ロンドン博物館(Museum of London)において開催された シャーロック・ホームズ展 (Sherlock Holmes - The Man Who Never Lived and Will Never Die) では、 博物館の入口周辺に、「踊る人形」をテーマにした装飾が施されていた。 |
4番目に紹介するのは、「踊る人形(The Adventure of the Dancing Men)」である。
本作品は、56ある短編小説のうち、27番目に発表された。
英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1903年12月号に掲載された後、1905年発行の第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録されている。なお、米国では、「コリアーズ ウィクリー」の1903年12月5日号に掲載された。
ノーフォーク州(Norfolk)一番の旧家で、リドリングソープ屋敷(Ridling Thorpe Manor)に住むヒルトン・キュービット氏(Hilton Cubitt)が、ある相談のため、ベーカーストリート221B(221B Baker Street)に住むシャーロック・ホームズの元を訪れる。
彼によると、ヒルトン・キュービット邸に、踊っているように見える奇妙な人形の落書きが残され、彼が最近結婚した米国出身の妻であるエルシー・パトリック(Elsie Patrick)が、これらの落書きを見て、非常に怯えている、とのこと。ジョン・H・ワトスンは、「子供の落書きではないか?」と推測するが、ホームズは、「それ程簡単なものではなく、何か重要なメッセージを伝えるものではないか?」と考えているようだった。
その後も、キュービット邸の道具小屋の壁や日時計の上等にも、踊るような人形の落書きが続き、事態が急を告げていることに気付いたホームズが、ワトスンと一緒に、翌朝一番の汽車で、ノーフォーク州のキュービット邸へと向かったが、残念ながら、一歩遅く、既に悲劇が起きており、キュービット氏と妻のエルシーが撃たれて、キュービット氏は亡くなっていたのである。
記念切手には、ノーフォーク州のリドリングソープ屋敷において、何者かが道具小屋の壁に踊るような人形の落書きをしているのを、ヒルトン・キュービット氏が室内から様子を窺っている場面が描かれている。
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