サー・アーサー・コナン・ドイルが「ボヘミアの醜聞」と「赤毛組合」等の短編を執筆した診療所があったとされる「アッパーウィンポールストリート2番地(2 Upper Wimpole Street)」からマリルボーンロード(Marylebone Road)に向かって北上したところに、デヴォンシャープレイス2番地(2 Devonshire Place)がある。実は、ドイルの自伝には、「この建物(デヴォンシャープレイス2番地)が、1891年に診療所として借りた場所である。」と記されている。具体的に言うと、ドイルは年間120ポンドでこの建物内の正面の部屋と待合室の一部を使用する契約を結んでいたとのこと。
しかしながら、今日では、ドイルが自分の自伝を執筆した際に、診療所の住所として「アッパーウィンポールストリート2番地」と記すべきところを、近くにある「デヴォンシャープレイス2番地」と書き間違えたものと一般に理解されている。この二つの建物は、およそ100m程しか離れておらず、アッパーウィンポールストリートとデヴォンシャープレイスは実際には一本の通りで、途中から名前が変わるのである。
その結果、現在、デヴォンシャープレイス2番地の建物の玄関口には「コナン・ドイル・ハウス(Conan Doyle House)」と表示されているが、アッパーウィンポールストリート2番地のような銘板(ウェストミンスター・シティー・カウンシル(Westminster City Council)とアーサー・コナン・ドイル・ソサイエティー(Arthur Conan Doyle Society)が製作)は掲げられていない。
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