2020年8月30日日曜日

サイモン・クラーク編「 シャーロック・ホームズの探偵学校」(Sherlock Holmes’s School for Detection edited by Simon Clark)ーその1

2017年に Little, Brown Book Group 社から出版された
「シャーロック・ホームズの探偵学校」の表紙
(Cover design and illustration : despotica)

「 シャーロック・ホームズの探偵学校(Sherlock Holmes’s School for Detection)」は、英国の作家であるサイモン・クラーク(Simon Clark)が執筆と編集を務めた短編集で、2017年に Little, Brown Book Group 社から Robinson レーベルとして出版された。

「プロローグ(サイモン・クラークが執筆)」では、1890年の秋晴れのある朝、スコットランドヤードのレストレード警部(Inspector Lestrade)が、ある使命を帯びて、ベーカーストリート221B(221B Baker Street)へとやって来たところから。物語は始まる。レストレード警部がシャーロック・ホームズの元を訪ねたのは、ラッセルスクエア1番地(1 Russell Square)に新設された「The Imperial Academy of Detective Inquiry and Forensic Science(以下、アカデミー)」からの依頼事項をホームズに伝えるためであった。

アカデミーとしては、増大する犯罪に対処するために、化学知識や医学知識等も備えた第1級の捜査官の養成が急務うと認識し、男女を問わず、また、英国に限らず、世界中から集まった捜査官候補者達に実際の事件捜査を担当させ、それを通して、世界に誇れるような捜査官を育てていきたいと考えていた。ついては、アカデミーは、未来の捜査官候補者達の教育係(tutor)かつ指導者(mentor)として、シャーロック・ホームズに白羽の矢を立てたのである。レストレード警部曰く、アカデミーとしては、ホームズの生徒となる未来の捜査官候補者達の課題は、ホームズ自身が自由に決めてよい、とのこと。

レストレード警部の不安を他所に、ホームズは、アカデミーからの依頼を快諾した。こうして、所謂、「探偵学校(The School for Detection)」が正式に開校し、ホームズによる生徒への教育および指導が始まるのであった。

2017年に Little, Brown Book Group 社から出版された
「シャーロック・ホームズの探偵学校」の裏側

プロローグの後に、全部で11編の短編が収録されている。
(1)The Adventure of the Avid Pupil <著者: Alison Littlewood>
(2)The Pressed Carnation (or A Scandal in London) <著者: Saviour Pirotta>
(3)The Case of the Wrong-Wise Boots <著者: Simon Clark>
(4)A Gentlemanly Wager <著者: William Meikle>
(5)The Gargoyles f Killfellen <著者: Cate Gardner>
(6)The Bell Rock Light <著者: Guy Hayley>
(7)The Case of the Cannibal Club <著者: Carole Johnstone>
(8)Sherlock Holmes and the Four Kings of Sweden <著者: Steven Savile>
(9)The Adventure of the Orkney Shark <著者: Simon Bestwick>
(10)The Spy and the Towers <著者: Nick Oldham>
(11)The Monster of the Age <著者: Paul Finch>

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