ラッセルスクエアからモンタギュープレイスへと入ったところ− ギディオン・フェル博士とテッド・ランポールを乗せた スコットランドヤード犯罪捜査課のハドリー警視が運転する車は、 このルートを通ったものと思われる |
ということは、ハドリー警視が運転する車は、ラッセルスクエアから西へと延びるモンタギュープレイス(Montague Place→2015年2月21日付ブログで紹介済)を進んだことになる。ケッペルストリート(Keppel Street)は、モンタギュープレイスに並行して、モンタギュープレイスの北側に延びている通りなので、車はモンタギュープレイスから右折して、北上したことになる。
モンタギュープレイスの北側にあり、モンタギュープレイスに並行して延びるケッペルストリートの東側は、マレットストリート(Malet Street)に、そして、西側は、ガウアーストリート(Gower Street)に接しているので、シャルル・ヴェルネ・グリモー教授(Professor Charles Vernet Grimaud)の邸は、地理的には、マレットストリート沿いか、あるいは、ガウアーストリート沿いに所在していることになる。
グリモー邸がマレットストリート沿いにあるとすると、ケッペルストリートとマレットストリートが交差する北西の角に公衆電話バックスが建っていることになるので、「opposite」の意味をどう捉えるか次第であるが、グリモー邸は、ケッペルストリートとマレットストリートが交差する南西の角か、もしくは、両通りが交差する北西の角とは、マレットストリートを挟んで、反対側のマレットストリートの東側に建っていることになる。
一方、グリモー邸がガウアーストリート沿いにあるとすると、ケッペルストリートとガウアーストリートが交差する北東の角に公衆電話ボックスが建っていることになるので、上記と同様に、グリモー邸は、ケッペルストリートとガウアーストリートが交差する南東の角か、もしくは、両通りが交差する北東の角とは、ガウアーストリートを挟んで、反対側のガウアーストリートの西側に建っていることになる。
モンタギュープレイスから見た住宅街と住宅街の住人のみが使用できるコミュナルガーデン− 画面左手の住宅街の向こう側に、ガウアーストリートがあり、画面右手にあるのが、マレットストリート。 また、画面の奥に、モンタギュープレイスに並行して、ケッペルストリートが延びている。 |
それでは、一体、グリモー邸は、マレットストリート沿いとガウアーストリート沿いのどちらにあるのかと言うと、こう考えられる。ジョン・ディクスン・カーの原作では、グリモー邸内以外に、ラッセルスクエアを挟んで、グリモー邸とは反対側にあるカリオストロストリート(Cagliostro Streetー現在、該当する通りは存在していない)の路上に置いて、もう一つの事件が発生する。グリモー邸とカリオストロストリートの間は、徒歩で2ー3分の距離と言及されている。
正直、グリモー邸がマレットストリート沿いにあるとしても、ラッセルスクエアからやや西側に所在しているため、ラッセルスクエアの反対側へと行くのに、徒歩で2ー3分ということは、非常に困難であるが、グリモー邸が徒歩でガウアーストリート沿いにあるとすると、マレットストリート対比、ラッセルスクエアから更に西側へと遠ざかっており、ラッセルスクエアの反対側へと行くのに、徒歩で2ー3分ということは、とても無理である。
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