2019年6月30日日曜日

シャーロック・ホームズ最後の事件(The Last Sherlock Holmes Story)–その2

シャーロック・ホームズ最後の事件
(The Last Sherlock Holmes Story)

著者: Michael Dibdin 1978年
出版: Faber and Faber Limited 1990年

1888年9月28日、ロンドンのホワイトチャペル地区(Whitechapel)では、「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」が、残虐な方法で、既に2人の娼婦を殺害して、ロンドン中を恐怖のどん底に落としれていた。

シャーロック・ホームズがロンドンでの諮問探偵業を始めて以降、ロンドン市内の主要な犯罪者が逮捕されてしまった結果、自分の優れた頭脳に対抗できるだけの知力を持った犯罪者が居ないことを嘆いていた。
そこに現れたのが、あのジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)である。
当初、モリアーティー教授は、自分が直接犯罪に手を下す訳ではなく、ロンドン市内の犯罪者達を背後から操るだけであったが、ホームズ曰く、それだけでは飽き足らなくなったモリアーティー教授は、遂に自ら犯罪に手を染める方向へ舵を切ったのである。つまり、モリアーティー教授は、「切り裂きジャック」として、ロンドンのホワイトチャペル地区内で殺人を遂行し始めたのだと、ホームズはJ・H・ワトスンに対して告げる。

その日、ベーカーストリート221Bにスコットランドヤードのレストレード警部(Inspector Lestrade)が訪ねて来て、ホームズに切り裂きジャック逮捕の助力を求める。そんなレストレード警部に対して、ホームズは驚くべきことを宣告する。「今夜、切り裂きジャックは、2人の娼婦を血祭りに上げるだろう。」と。

ホームズとワトスンの協力を得て、ホワイトチャペル地区内にできる限り多くの警官を配置し、切り裂きジャックを逮捕しようとするレストレード警部であったが、スコットランドヤードを嘲笑うかのように、彼らの隙を突いて、切り裂きジャックは、残忍な方法で2人の娼婦を殺害した。
ここから、ホームズとモリアーティー教授 / 切り裂きジャックの追跡劇が開始される。

1888年11月9日、スコットランドヤードによる警戒の穴を埋めるべく、ワトスンと二人でホワイトチャペル地区内を探索するホームズは、ある通りにおいて、モリアーティー教授 / 切り裂きジャックを遂に発見する。ホームズは、ワトスンに対して、レストレード警部を見つけて、警官隊を直ぐに連れて来るよう、指示を下す。
ワトスンは、一旦、ホームズの元を離れるが、ホームズの指示に従わないで、モリアーティー教授 / 切り裂きジャックを追跡するホームズの後をつけることにした。

ホームズの後をつけたワトスンであったが、その後、到底信じられない光景を目撃するのであった。

0 件のコメント:

コメントを投稿