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チェルシーマナーストリートに面したスワンコートの正面入口脇にある白鳥のレリーフ |
スワンコート(Swan Court)は、アガサ・クリスティーがロンドンで最後に購入した一室があるチェルシー地区(Chelsea)のフラットである。地下鉄サークルライン(Circle Line)とディストリクトライン(District Line)が通るスローンスクエア駅(Sloane Square Tube Station)から南西へ延びるキングスロード(King's Road)を下り、通りの中間辺りでテムズ河(River Thames)方面、つまり、南側へ曲がって少し行ったところに、スワンコートは建っている。スワンコートは、キングスコートに垂直に交差するフラッドストリート(Flood Street)とチェルシーマナーストリート(Chelsea Manor Street)の2本の通りに挟まれている。建物の正面入口はチェルシーマナーストリートに面している側で、フラッドストリートに面している側は裏口になっていて、建物の住民以外は通り抜け不可となっている。
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スワンコートの建物正面 |
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コの字型のスワンコートに囲まれた中庭 |
スワンコートの一室(483号室)をアガサ・クリスティーが購入したのは、第二次世界大戦(1939年ー1945年)が終わった後の1948年で、彼女が1976年に亡くなるまで所有していた、とのこと。
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スワンコートの建物正面(右側) |
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スワンコートの建物正面(左側) |
スワンコートは9階建てで、最上階はペントハウスになっている模様。スワンコートの周囲は普通の住宅街で、これに匹敵する高さを誇る建物がないため、スワンコートは周りを圧倒するように建っている。建物はコの字型で、中央に中庭がある。また、正面入口と裏口の門の両側には、白鳥のレリーフが「スワンコート」という名前と一緒に架けられている。どのレリーフもやや薄汚れていたり、ひびがはいっていたりして、時代の流れを感じる。ただ、もう一方では、メインテナンスが行き届いておらず、残念ながら、スワンコートという建物自体のグレードを下げているという思いもある。スワンコートを訪れたのは、ある土曜日の夕方だったが、スワンコートは中庭を含めてひっそりしており、人が住んでいる雰囲気があまりしない。
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フラッドストリートに面した
スワンコートの裏口脇にある白鳥のレリーフ |
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