英国の化学者で、サイエンスライターであるキャサリン・ハーカップ(Kathryn Harkup)が執筆した「アガサ・クリスティーと14の毒薬(A is for Arsenic - The Poisons of Agatha Christie)」では、「ミステリーの女王」と呼ばれるアガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年 旧姓:ミラー(Miller))が彼女の推理小説中で使用した以下の14の毒薬について、固有の特徴やエピソード等を含め、紹介されている。
(1)「ヒ素:殺人は容易だ(ノンシリーズ長編)」
(A is for Arsenic - Murder is Easy)
(2)「ベラドンナ:ヘラクレスの冒険(エルキュール・ポワロシリーズ短編集)」
(B is for Belladonna - The Labours of Hercules)
(3)「青酸カリ:忘れられぬ死(ノンシリーズ長編)」
(C is for Cyanide - Sparkling Cyanide)
(4)「ジギタリス:死との約束(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(D is for Digitalis - Appointment with Death)
(5)「エゼリン:ねじれた家(ノンシリーズ長編)」
(E is for Eserine - Crooked House)
(6)「ドクニンジン:五匹の子豚(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(H is for Hemlock - Five Little Pigs)
(7)「トリカブト:パディントン発4時50分(ミスマープルシリーズ長編)」
(M is for Monkshood - 4:50 from Paddington)
(8)「ニコチン:三幕の悲劇(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(N is for Nicotine - Three Act Tragedy)
(9)「アヘン:杉の柩(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(O is for Opium - Sad Cypress)
(10)「リン:もの言えぬ証人(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(P is for Phosphorus - Dumb Witness)
(11)「リシン:おしどり探偵(トミー&タペンスシリーズ短編集)」
(R is for Ricin - Partners in Crime)
(12)「ストリキニーネ:スタイルズ荘の怪事件(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(S is for Strychnine - The Mysterious Affair at Styles)
(13)「タリウム:蒼ざめた馬(ノンシリーズ長編)」
(T is for Thallium - The Pale Horse)
(14)「ベロナール:エッジウェア卿の死(エルキュール・ポワロシリーズ長編)」
(V is for Veronal - Lord Edgware Dies)
「アガサ・クリスティーと14の毒薬」には、付録として、
(1)アガサ・クリスティーによる全作品(推理小説のみ)における殺害方法(毒殺を含む)
(2)本作で紹介した毒薬の化学構造式
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