2015年10月4日日曜日

ロンドン セントマーティンズ劇場(St. Martin's Theatre)ーその2

「ねずみとり」のロングラン公演が行われているセントマーティンズ劇場—
現在は63周年であるが、2015年11月25日には、64周年に入る

1952年11月25日にアンバサダーズ劇場(Ambassadors Theatre)において初演を迎えたアガサ・クリスティー作の戯曲版「ねずみとり(The Mousetrap)」は、同劇場で1974年3月23日(土)までの21年間強にわたって上演された。翌週の同年3月25日(月)からは、隣りのセントマーティンズ劇場(St. Martin's Theatre)へその公演の場を移し、現在、63年目のロングランに入っている。


ウェストストリートを南側から見たところ—
右手手前にセントマーティンズ劇場、
その奥にアンバザダーズ劇場が建っている

セントマーティンズ劇所は、アンバサダーズ劇場と同じく、ロンドンの中心部シティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)のソーホー地区(Soho)内にあり、ウェストストリート(West Street)沿いに建っている。その収容人数は、アンバサダーズ劇場の約450名をやや上回る約550名である。



セントマーティンズ劇場は、隣に建つアンバサダーズ劇場と一緒に、劇場の設計者であるウィリアム・ジョージ・ロバート・スプラーグ(William George Robert Sprague:1863年ー1933年)によって建設された。アンバサダーズ劇場は1913年6月5日にオープンしたが、セントマーティンズ劇場の場合は、第一次世界大戦(1914年ー1918年)の勃発により工事が遅延して、オープンを迎えたのは、約3年半後の1916年11月23日であった。


セントマーティンズ劇場での「ねずみとり」公演25周年を記念して、
同劇場に送られた「銀のネズミ」

セントマーティンズ劇場も、アンバサダーズ劇場と同様に、1973年3月にイングリッシュヘリテージ(English Heritage)によって「グレードⅡ(Grade II)」の指定を受け、建物保護の対象となっている。


2015年7月末には公演回数が26,000回を超え、
今もロングランを続けている

アンバサダーズ劇場から公演を引き継いだ1974年3月25日から25年が経過した1999年3月25日に、セントマーティンズ劇場での公演25周年を記念して送られた「銀のネズミ」が同劇場の玄関ホールの壁内に展示されている。
また、1952年11月25日の初演からの50周年を記念して、2002年11月25日、英国女王エリザベス2世(HM The Queen)とフィリップ殿下(HRH The Duke of Edinburgh)を招待した記念公演が行われた。この公演には、「ねずみとり」の公演に以前出演した役者達も招かれている。
公演は、現在、26,000回を超え、今もロングラン回数を増やし続けている。


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