2025年3月8日土曜日

ロンドン キングスロード(King’s Road)- その1

キングスロードの東側の起点に該る
スローンスクエアの南西の角には、
デパート「ピータージョーンズ(Peter Jones)」が建っている。


アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)によるエルキュール・ポワロシリーズの短編で、1960年に刊行された短編集「クリスマスプディングの冒険(The Adventure of Christmas Pudding)」に収録されている「二十四羽の黒つぐみ(Four-and-Twenty Blackbirds)」(1940年)は、ある夜、エルキュール・ポワロが、チェルシー地区(Chelsea)内のキングスロード(King’s Road)沿いにあるレストラン「ギャラント エンデヴァー(Gallant Endeavour)」において、友人のヘンリー・ボニントン(Henry Bonnington)と食事をしている場面から始まる。



ヘンリー・ボニントンは、レストランの隅に座る髭の老人を指差すと、「あの老人は、10年近くの間、毎週、同じ曜日(火曜日と木曜日)の夜に現れ、同じ席で同じ食事をとるんだ。それなのに、彼の名前、住所や職業を、誰一人知らないんだ。」と、ポワロに語る。

ポワロ達が座るテーブルへ食事を運んで来たウェイトレスのモリー(Molly)が、ポワロ達が髭の老人を見ていることに気付くと、彼らに対して、「あの老人は、先週、いつもとは違う曜日(月曜日)にもやって来て、更に、今までに注文したことがない食事を注文したんです。」と話すのを聞いて、ポワロは非常に興味を惹かれるのであった。


ングスロードの東側の起点に該る
スローンスクエアの南側に設置されている噴水

画面左奥へと延びている通りが、キングスロードである。

ポワロと彼の友人であるヘンリー・ボニントンの2人が食事をしたレストラン「ギャラント エンデヴァー」があるキングスロード(King’s Road)は、ロンドンの中心部の一つであるケンジントン&チェルシー王立区(Royal Borough of Kensington and Chelsea)のチェルシー地区(Chelsea)内に所在する通りである。


バスがキングスロードからスローンスクエアへと丁度出てきたところ。

スローンスクエア側から見たキングスロード

キングスロードの東側は、地下鉄のサークルライン(Circle Line)/ ディストリクトライン(District Line)が停まる地下鉄スローンスクエア駅(Sloane Square Tube Station)があるスローンスクエア(Sloane Square)を起点としている。

スローンスクエアから始まるキングスロード は、テムズ河(River Thames)に沿うように、チェルシー地区内を南西方面へと延びる。



チェルシー地区とは異なるロンドン特別区の一つであるハマースミス&フラム区(London Borough of Hammersmith and Fulham)内にあるフラム地区(Fulham)まで到達したキングスロードは、その北側に並行して走るフラムロード(Fulham Road)から南北に延びるウォーターフォードロード(Waterford Road)と交差した地点で、ニューキングスロード (New King’s Road)へと名前を変える。


キングスロードから東へ少し入ったところにある
ブロンズ像「二人の生徒(Two Pupils)」(その1)

キングスロードから東へ少し入ったところにある
ブロンズ像「二人の生徒(Two Pupils)」(その2)

キングスロードから東へ少し入ったところにある
ブロンズ像「二人の生徒(Two Pupils)」(その3)

キングスロード から名前を変えたニューキングスロード は、フラムロードから南北に延びるフラムハイストリート(Fulham High Street)に突き当たったところで終わる。これは、テムズ河を渡るパットニー橋(Putney Bridge)の袂に該る。 


0 件のコメント:

コメントを投稿