2014年12月20日土曜日

ロンドン ロンドン博物館 / シャーロック・ホームズ展(Museum of London / Sherlock Holmes Exhibition)


ロンドンの金融街であるシティー・オブ・ロンドン(City of London)内には、ロンドン博物館(Museum of London)があり、旧石器時代から現代に至るロンドンに生きた人々に関連する展示品や資料等が並んでいる。
このロンドン博物館で、10月17日から来年4月12日まで、シャーロック・ホームズ展が開催されている。英語でのタイトルは「Sherlock Holmes : The Man Who Never Lived And Will Never Die」となっていて、「シャーロック・ホームズ:架空の人物で、永遠に生き続ける人間」とでも訳すのだろうか?



最寄駅は、地下鉄のセントラルラインが停まるセントポール駅(St. Paul's Tube Station)、サークルライン、メトロポリタンラインやハマースミス・アンド・シティーラインが停まるバービカン駅(Barbican Tube Station)やモーゲート駅(Moorgate Tube Station)の3つで、それぞれから徒歩10分弱のところに位置している。
セントポール駅とバービカン駅からはオルダースゲートストリート(Aldersgate Street)を通って、また、ムーアゲート駅からはロンドンウォール通り(London Wall)を通り、ロンドン博物館まで至る。博物館の入口は日本の2階にあるため、博物館の一部を周回する道路の壁には、「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes:1905年2月)」におさめられている「踊る人形(The Dancing Men)」において重要なテーマとなる小さな踊る人形の列が我々を出迎えてくれる。エスカレーターや階段等で2階へ上がると、博物館の入口へと至る回廊には、サー・アーサー・コナン・ドイル作「踊る人形」のテキストとシドニー・パジェット(Sidney Paget)のイラストが更に待ち受けている。




ロンドン博物館の入口を抜けると、入口の右手には、「ボヘミアの醜聞(A Scandal in Bohemia)」、「赤毛組合(The Red-Headed League)」、「五つのオレンジの種(The Five Orange Pips)」、「マスグレイヴ家の儀式書(The Musgrave Ritual)」、「最後の事件(The Final Problem)」と「空き家の冒険(The Empty House)」をテーマにした電話ボックスが6つ(黄色、赤色、緑色、黒色、オレンジ色と紫色)展示されている。



シャーロック・ホームズ展自体は、階段を2階分降りた地下1階にある。ホームズ展の入口は本棚に模した壁で、その一部を開けて内に入ることになる。
内部では、
*コナン・ドイルがホームズ物語を執筆する切っ掛けとなった米国の作家エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe:1809年ー1849年)の「モルグ街の殺人(The Murders in the Rue Morgue:1841年)」の原稿
*「緋色の研究(A Study in Scarlet)」の初版本
*「空き家の冒険」の原稿
*「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」に掲載されたシドニー・パジェットのイラスト
*シドニー・パジェットが描いたコナン・ドイルの肖像画
*BBCのTVドラマ「シャーロック(Sherlock)」でベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)が実際に着ていたコートやドレッシングガウン
等が展示されている。
「空き家の冒険」の原稿を実際にみてみると、小さいながらも非常に整然としたコナン・ドイルの直筆文字が並んでいて、意外な感じがする。

シャーロック・ホームズ展の入口
シャーロック・ホームズ展の出口

今回のシャーロック・ホームズ展は、ロンドン博物館の性格上、ホームズが活躍した19世紀末の大英帝国の首都ロンドンを主役に据えている。そのため、ホームズ展の前半と後半はホームズが主役となってるが、中間部分は当時のロンドンの風景がメインとなっている。よって、地下鉄のベーカーストリート駅(Baker Street Tube Station)の近くにあるシャーロック・ホームズ博物館(The Sherlock Holmes Museum)と同じと思って出かけると、見学の途中で若干肩すかしな感じがするかもしれない。
なお、シャーロック・ホームズ展の内部は写真撮影禁止のため、写真をお見せできないのが残念である。

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