御存知の通り、ロンドンはテムズ河(River Thames)の河畔に位置しており、約2千年前にローマ帝国がロンディニウム(Londinium)を創建したのが、ロンドンという都市の起源であり、ロンディニウム当時の中心部が、現在のシティー・オブ・ロンドン(City of London)に該る地域にあったのである。
地下鉄バンク駅の近くに建つ旧ロンドン証券取引所 |
その後、シティー・オブ・ロンドンは拡大を続けていくが、中世以降、その範囲はほとんど変わっていない。
パタノスタースクエア(Paternoster Square)内に建つ 現ロンドン証券取引所(右側の建物) |
パタノスタースクエアは、三菱地所(Mitsubishi Estate Company)によって開発された |
ロンドン(正確には、大ロンドン(Gretaer London))は、現在、シティー・オブ・ロンドンの他に、シティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)、ケンジントン&チェルシー王立区(Royal Borough of Kensington and Chelsea)やロンドン・カムデン区(London Borough of Camden)等、32の(特別)区を抱えており、ロンドンとしての自治体の行政トップは、ロンドン市長(Mayor of London)である。
しかし、シティー・オブ・ロンドンの行政は、シティー・オブ・ロンドン自治体(City of London Corporation)が執行し、行政のトップはロンドン市長(シティー・オブ・ロンドン)(Lord Mayor of London)が務めるという独立した組織となっている。ただし、ロンドン市長(シティー・オブ・ロンドン)は名誉職的な色合いが強く、実質的には、ロンドン市長がトップである。ロンドン市長(シティー・オブ・ロンドン)の公務は、地下鉄バンク駅(Bank Tube Station)の近くに建つマンションハウス(Mansion House)で行われている。
フライデーストリート(Friday Street)沿いに建つブラッケンハウス(Bracken House) –1980年代後半から1990年代初めにかけて。 日本の大手ゼネコン社である大林組(Obayashi Corporation)が開発し、 数年前まで日本の3大メガバンクの一つが入居していた |
シティー・オブ・ロンドン内には、イングランド銀行(Bank of England)、ロンドン証券取引所(London Stock Exchange)やロイズ保険本社(Lloyds of London)等が所在して、ニューヨークのウォール街と共に、世界経済活動を主導している。
日本の3大メガバンクも、シティー・オブ・ロンドン内にオフィスを構えて営業している。
オールドベイリー通り(Old Bailey)沿いに建つ 中央刑事裁判所 |
サー・アーサー・コナン・ドイル作「緋色の研究(A Study in Scarlet)」によると、 シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンは、 セントバーソロミュー病院において、初めて出会った |
上記以外にも、セントポール大聖堂(St. Paul's Cathedral)、ギルドホール(Guildhall)、中央刑事裁判所(Central Criminal Court→2016年1月17日付ブログで紹介済)やシャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンが初めて出会った場所であるセントバーソロミュー病院(St. Bartholomew’s Hospital→2014年6月14日付ブログで紹介済)等も、シティー・オブ・ロンドン内に所在している。
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