2026年5月19日火曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その33A

英国の HarperCollinsPublishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「五匹の子豚」ペーパーバック版の表紙 -
ビールの瓶の表面に残されたカロリン・クレイルの手の指紋が
描かれていると思われる。これが決め手となり、
裁判において、夫のアミアス・クレイルを毒殺した罪状により、
終身刑を宣告されたのである。

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2023年に発行されている「エルキュール・ポワロの世界(The World of Hercule Poirot)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているエルキュール・ポワロシリーズの登場人物や各作品に関連した112個の手掛かりについて、引き続き、紹介したい。

前回に引き続き、各作品に出てくる登場人物、建物や手掛かり等が、その対象となる。


ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の完成形
<筆者撮影>


(75)美女の肖像画(painting of a beautiful woman)



ジグソーパズルの中央のやや左側に設置されている暖炉の左側の柱の中程辺りに、美女の肖像画が掛けられている。


(76)ビールの瓶(bottle of beer)



ジグソーパズルの右下に設置されているガラスケース内の上に、ビールの瓶とビールが入ったグラスが置かれている。


これらから連想されるのは、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1942年に発表した「五匹の子豚(Five Little Pigs)」である。

「五匹の子豚」は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第32作目に該り、そして、エルキュール・ポワロシリーズの長編としては、第21作目に該っている。


「五匹の子豚」の場合、米国において1942年5月に出版された際、その内容に因んで、「回想の殺人(Murder in Retrospect)」と言うタイトルが使用されたが、英国において1943年1月に出版された際、物語内に使われているマザーグースの童謡(5匹の子豚が登場する数え歌 → 2023年6月2日付ブログで紹介済)に因んでおり、「五匹の子豚」と言うタイトルへ変更された。


物語の冒頭、カーラ・ルマルション嬢(Carla Lemarchant)が、ある事件の調査を依頼するために、エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)の元を訪れる。彼女は、この世で望み得る最高の探偵を必要としていたのだ。


エルキュール・ポワロは、
ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の中央に立っている。
<筆者撮影>


21歳の誕生日を迎えるに際して、現在、カナダで暮らすカーラ・ルマルションこと、本名カロリン・クレイル(Caroline Crale)は、恐ろしい事実を突き付けられることになった。彼女は、英国の有名な画家であるアミアス・クレイル(Amyas Crale)の娘として、遺産を相続することになったが、16年前、その父親は、彼女と同名の母親カロリン・クレイル(Caroline Crale)によって毒殺されたと言うのだ。その時、彼女は、まだ5歳だった。彼女は、カナダに住む伯父夫妻へと送られ、名前もカロリン・クレイルから現在のカーラ・ルマルションへと変えられたのであった。彼女の母親は、裁判で有罪判決を受けて、終身刑を宣告され、1年後に獄中で死亡していた。


彼女の母親は、自分の娘(彼女)が21歳になった際に読むようにと、手紙を残していた。その手紙は、自分は無実であることを訴える内容だった。手紙を読んだ彼女は、母親が潔白であることに確信を抱いた。

彼女は、ジョン・ラッテリー(John Rattery)と婚約して、結婚を目前に控えていたが、婚約者であるジョンは、時々、自分をどこか疑うような目つきで見てることに気付く。彼女は、夫殺しの女の娘ではないか、と。

彼女としては、16年前の事件が、これからの自分の結婚生活に不吉な影を落とさないためにも、母親の無実をなんとか証明したいと望んでいたのである。


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