2024年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「ゼロ時間へ」の 愛蔵版(ハードカバー版)の表紙 (Cover design by HarperCollinsPublishers Ltd. / Cover illustration : Courtesy of the Mill at Sonning Theatre) |
「ゼロ時間へ(Towards Zero)」は、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1944年に発表した長編推理小説である。
今年(2024年)、「ゼロ時間へ」の発表80周年を記念して、英国の HarperCollinsPublishers 社から同作品の愛蔵版(ハードバック版)が出版されているので、今回、紹介致したい。
「ゼロ時間へ」は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第34作目にに該っている。
「ゼロ時間へ」の場合、通常の作品とは異なり、犯人が殺人の計画を策定する時間から始まって、犯行の瞬間である「ゼロ時間」へと遡っていくと言う独特の叙述法が採用されている。
「ゼロ時間へ」には、エルキュール・ポワロ 、ミス・ジェイン・マープルやトミー&タペンス・ベレズフォードのシリーズ探偵は登場せず、その代わりに、スコットランドヤード(ロンドン警視庁)のバトル警視(Superintendent Battle)が探偵役を務める。
英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、 2023年に発行されたアガサ・クリスティーをテーマにしたトランプのうち、 3 ♠️「バトル警視(Superintendent Battle)」 |
バトル警視は、スコットランドヤードの警視で、主に政治に関係する重要な問題を取り扱う。大柄の体格、彫りが深くて無表情な顔、そして、エルキュール・ポワロに匹敵する口髭が特徴。
バトル警視には、妻のメアリー(Mary Battle)との間に、5人の子供が居て、末娘の名前は、シルヴィア(Sylvia Battle)である。また、甥には、バトル警視と同じく、スコットランドヤードに所属するジェイムズ・リーチ警部(Inspector James Leach)が居る。
登場作品
<長編>
*「チムニーズ館の秘密(The Secret of Chimneys)」(1925年)
*「七つの時計(The Seven Dials Mystery)」(1929年)
*「ひらいたトランプ(Cards on the Table)」(1936年)- エルキュール・ポワロ シリーズ
*「殺人は容易だ(Murder is Easy)」(1939年)
*「ゼロ時間へ」(1944年)
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