2023年12月25日月曜日

「シャーロック・ホームズのクリスマスイブ」<グラフィックノベル版>(Sherlock’s Night before Christmas

米国ユタ州の Gibbs Smith 社から出版されている
グラフィックノベル版
「シャーロック・ホームズのクリスマスイブ」の表紙


「シャーロック・ホームズのクリスマスイブ(Sherlock’s Night before Christmas)」と言うグラフィックノベル版が、米国ユタ州(Utah)レイトン(Layton)にある Gibbs Smith 社から2018年に出版されているので、紹介したい。


本グラフィックノベルは、(Ms.) Julie Petersen が構成を、そして、(Ms.) Sheryl Dockert がイラストを担当している。


米国ユタ州の Gibbs Smith 社から出版されている
グラフィックノベル版
「シャーロック・ホームズのクリスマスイブ」の裏表紙

クリスマスイブ(12月24日)に、シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンの2人は、ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)を出ると、「犯罪界のナポレオン(Napoleon of crime)」と呼ばれるジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)が計画した窃盗事件の実行犯を追っていた。明日はクリスマス(12月25日)なのにもかかわらず、モリアーティー教授が指揮する犯罪は、時と場所を全く選ばなかった。


シャーロック・ホームズと一緒に、
ジェイムズ・モリアーティー教授が計画した窃盗事件の実行犯を追う
ジョン・H・ワトスンは、サンタクロースの後ろ姿を見かけるが、
振り返ったホームズには、その姿が見えなかった。

窃盗犯を追って、ベイカーストリート(Baker Street → 2016年10月1日付ブログで紹介済)を駆け抜けるホームズとワトスンであったが、突然、何かを見つけたワトスンが、ホームズに対して、声を掛ける。

「直ぐそこに、サンタクロースが立っている。(Why, Sherlock, I just saw Santa standing right there!)」と。

ワトスンが指差す方向へ、ホームズは目を向けるが、サンタクロースの姿を見ることはできなかった。


ジョン・H・ワトスンは、続いて、街角でクリスマスソングを歌う聖歌隊を指揮する
サンタクロースを見かけるが、
その話を聞いたシャーロック・ホームズには、またもや、
その姿を見えなかった。

更に、窃盗犯の追跡を続けるホームズとワトスン。

街角には、クリスマスソングを歌う聖歌隊の姿があった。そして、サンタクロースが、聖歌隊を指揮していた。

ワトスンが、再度、叫ぶ。

「直ぐ目の前に、サンタクロースが居る。(Look! There is Santa, right before our very eyes!)」と。

ワトスンの叫びを聞いたホームズが、その方向へ顔を向けるものの、またしても、サンタクロースの姿はなかった。

空想の人物であるサンタクロースを現実の存在であるとは全く信じないホームズ。


シャーロック・ホームズは、目を皿のようにして、
ベイカーストリートを見回すものの、
残念ながら、彼の視界には、
サンタクロースの姿は入ってこなかった。


ワトスンの目には見えるサンタクロースの姿が、何故、ホームズには見えないのか?

それとも、サンタクロースは、幻影で、本当は、存在していないのだろうか?


本グラフィックノベルは、30ページ強の短い作品で、具体的な事件が発生して、ホームズが解決する訳ではなく、物語の終盤、サンタクロースの姿が、何故、ホームズの目には見えなかったのかが明かされる。

(Ms.) Sheryl Dockert が描くシャーロック・ホームズには、エルキュール・ポワロのような口髭があり、少しばかり独特なホームズ像となっている。


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