2023年2月28日火曜日

パイプを咥えたシャーロック・ホームズ - その3

サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)が執筆したシャーロック・ホームズシリーズにおいて、パイプを咥えたシャーロック・ホームズの挿絵について、引き続き、紹介したい。


今回も、ホームズシリーズの第2短編集である「シャーロック・ホームズの回想(The Memoirs of Sherlock Holmes)」に収録されている挿絵に関して、紹介する。

今回も、挿絵を担当しているのは、挿絵画家であるシドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)である。

また、当時、柄が真っ直ぐになったパイプが一般的に使用されていたことを示すために、ホームズに加えて、他の登場人物の挿絵も掲載する。


(10)「入院患者(The Resident Patient)」


英国で出版された「ストランドマガジン」
1893年8月号に掲載された挿絵 -
パーシー・トレヴェリアン博士(Dr. Percy Trevelyan)からの依頼を受けて、
シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンは、
彼が医院を開業している
ブルックストリート403番地(403 Brook Street)を訪ねる。
すると、出資者で、上階に住む裕福なブレシントン氏(Mr Blessington)が亡くなっていた。
ホームズは、ブレシントン氏のコートのポケットにあった
葉巻入れを開けて、
一本だけ残っていた葉巻の臭いを嗅いだ。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年)

「入院患者」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、21番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1893年8月号に、また、米国でも、「ハーパーズ ウィークリー(Harper’s Weekly)」の1893年8月12日号に掲載された。

同作品は、1893年に発行されたホームズシリーズの第2短編集である「シャーロック・ホームズの回想」に収録されている。


(11)「ギリシア語通訳(The Greek Interpreter)」


英国で出版された「ストランドマガジン」
1893年9月号に掲載された挿絵 -
ある夏の午後、シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンが
取り留めのない会話をしていると、
突然、ホームズは、自分の祖先や兄のマイクロフトの話をし始める。
画面左側の人物がワトスンで、画面右側の人物がホームズ。
ホームズは、柄が真っ直ぐになったパイプを右手に持っている。

挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年)

「ギリシア語通訳」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、22番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1893年9月号に、また、米国でも、「ハーパーズ ウィークリー(Harper’s Weekly)」の1893年9月16日号に掲載された。

同作品は、ホームズシリーズの第2短編集である「シャーロック・ホームズの回想」(1893年)に収録されている。


英国で出版された「ストランドマガジン」
1893年9月号に掲載された挿絵 -
シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンが
パル・マル通り(Pall Mall)にあるディオゲネスクラブ(Diogenes Club)から
ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 
2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)に戻ると、
先程会ったマイクロフト・ホームズが、肘掛け椅子に座って、
煙草を吹かしているところに出くわした。
マイクロフト・ホームズは、馬車に使って、
ホームズとワトスンの2人を追い越したのである。
画面左側から、シャーロック・ホームズ、ワトスン、
そして、マイクロフト・ホームズ。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年)

なお、本作品において、ジョン・H・ワトスンは、シャーロック・ホームズの兄であるマイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)に初めて出会う。


(12)「海軍条約文書(The Naval Treaty)


英国で出版された「ストランドマガジン」
1893年9月号に掲載された挿絵 -
シャーロック・ホームズは、ジョン・H・ワトスンと
ワトスンの古い学友で、事件の依頼人であるパーシー・フェルプス(Percy Phelps)の2人を前にして、
盗まれた海軍条約文書を取り戻した経緯につき、説明を行う。
画面左側から、パーシー・フェルプス、ワトスン、そして、ホームズ。
ホームズは、柄が真っ直ぐになったパイプを右手に持っている。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年)

「海軍条約文書」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、23番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1893年10月号に、また、米国でも、「ハーパーズ ウィークリー」の1893年10月14日号 / 10月21日号に掲載された。

同作品は、ホームズシリーズの第2短編集である「シャーロック・ホームズの回想」(1893年)に収録されている。


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