2022年9月25日日曜日

コナン・ドイル作「赤毛組合」<小説版>(The Red-Headed League by Conan Doyle )- その1

英国で出版された「ストランドマガジン」
1891年8月号に掲載された挿絵(その1) -
1890年の秋、ジョン・H・ワトスンが
ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 
2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の
シャーロック・ホームズの元を訪れると、
彼は燃えるような赤毛の初老の男性ジェイベス・ウィルスンから相談を受けている最中であった。

挿絵:シドニー・エドワード・パジェット

(Sidney Edward Paget 1860年 - 1908年)

英国の歴史家、作家、作曲家で、ジョン・H・ワトスンと同じように、医師でもあるポール・W・ナッシュ(Paul W. Nash)が2010年に発表した短編集「シャーロック・ホームズの遺稿(The Remains of Sherlock Holmes → 2022年9月5日 / 9月8日 / 9月13日 / 9月15日 / 9月17日付ブログで紹介済)」に収録されている最後の短編「シャーロック・ホームズの遺稿」では、シャーロック・ホームズシリーズの作者であるサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)が発表した短編「赤毛組合(The Red-Headed League)」が大きく関与してくる。


「赤毛組合」は、ホームズシリーズの56ある短編小説のうち、2番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1891年8月号にに掲載された。そして、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1892年)に収録された。


本ブログの場合、邦題として、「赤毛組合」(ちくま文庫 / 光文社文庫)を使用しているが、日本語版において、他には、「赤毛連盟」(早川文庫)、「赤髪組合」(新潮文庫)や「赤髪連盟」(創元推理文庫)等の邦題が使用されている。


「ストランドマガジン」の1927年3月号において、コナン・ドイルは、ホームズシリーズの自選12編の中で、本作品「赤毛組合」を、第1位の「まだらの紐(The Speckled Band)」に続いて、第2位に推している。


英国で出版された「ストランドマガジン」
1891年8月号に掲載された挿絵(その2) -
燃えるような赤毛の初老の男性ジェイベス・ウィルスンは、
ロンドンの経済活動の中心地であるシティー近くにあるザクセンーコーブルクスクエアにおいて
質屋を営んでおり、非常に奇妙な体験をしたと、ホームズ達に訴えた。
画面左側から、ホームズ、ワトスン、そして、ジェイベス・ウィルスンの3人が描かれている。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット
(1860年 - 1908年)


1890年の秋、ジョン・H・ワトスンがベイカーストリート221B のホームズの元を訪れると、彼は燃えるような赤毛の初老の男性ジェイベス・ウィルスン(Jabez Wilson)から相談を受けている最中であった。

ジェイベス・ウィルスンは、ロンドンの経済活動の中心地であるシティー(City → 2018年8月4日 / 8月11日付ブログで紹介済)近くにあるザクセンーコーブルクスクエア(Saxe-Coburg Square → 2016年1月1日付ブログで紹介済)において質屋(pawnbroker)を営んでおり、非常に奇妙な体験をしたと言うので、ホームズとワトスンの二人は彼から詳しい事情を聞くことになった。


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